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守護する者たち 8
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二人は家を飛び出し闇雲に駆けた。
後ろでは物の壊れる音が途切れない。
「もうっ、沸点低いんだからー!」
でも一体何に怒っているんだ?
一方、アキラに合わせて走りながら笑み崩れていたアビス。
おそらくアキラは先程の行為の意味はわかっていないだろう。
ジャッカル族の正式な求婚。
相手の“言葉”によって成立する。
だが鰐の野郎は完全に理解して怒り狂っていた。
このまま帰すのは危険か?
連れて帰るか?
「あの、アビスさん。」
息を切らしたアキラに声をかけられて我に帰る。
アキラの様子を見てアビスは足を止め二人は話を始めた。
歳の事(アキラが少し歳上のようだ。)。
家族の事。仕事の事。
ここに堕ちてきた経緯も説明してみたがセベクの時と同じくよく解って貰えなかったようだ。
ただ例の異世界の約束事、キスして異世界語力ゲットというのはウケたようで、
「なんなら俺にもしてみるか?」と。
「それはいい考えだね。」
無邪気なアキラはこの時、アビスの様子に変化が起きていることに気づきもしなかった。
今までの打ち解けてタメ口で話していた様子が打って変わりその目にギラギラした獣の光を宿し獰猛な雄となっていることに。
座っていても身長差があるアキラは膝立ちになってアビスの唇に自分のそれを軽く押し当てた。
「どうかな…!」
突然両手を絡め取られて地面に押し倒されて。
再び重ねられた唇はアキラを激しく凌辱する。
が、アキラは不思議と嫌だとは思わなかった。
口内で暴れまわるアビスにそっと自分の舌を差し出す。
アキラの反応に歓喜したアビスはもの慣れぬアキラの舌に絡みつき吸いついた。
sideアビス
天女の唾液は甘い。
いつの間にかアビスはアキラの折れそうな程細い身体を抱き締めアキラはアビスの首に腕を回していた。
『愛しい。』
抵抗されない事を理解したアビスは腕をほどき唇を離した。
「アキラ…」
「ん…」
紅くなって俯いたアキラが可愛くて。
抱き起こして対面座位の形を取る。
太股の上に座らせて胸に抱いた。
すっぽりと腕の中に納めてその背中を撫で擦る。
『天女…』
頼りない布を掻い潜り素肌に触れる。
セベクが魅了されたこの肌に、若いアビスが虜にならずに居れようか。
思わず唇を這わせ気づいた。
『鬱血痕。』
それはセベクが残した所有の証。
「‼︎っ。」
胸をえぐる悔しさが暴挙に出た。
華奢な肩に愛咬。
噛みついたのだ。
「うわぁっ!」
たまらず悲鳴をあげ逃げを打つアキラを力で押さえつけ、鉄の味のする唇を重ねた。
蹂躙し奪い尽くす口づけ。
モウトマラナイ、トメラレナイ…
早急に膝を割り開く。
「やだ…アビス…」
見開いた瞳に涙をいっぱいに溜めて。
「僕…まだ…誰とも…」
『え?』
アビスは慌てて身体を離した。
お互いの腰布はもう外されている。
「鰐の野郎は?」
「セベクとはまだ…らしい…僕、意識なくしちゃったそうだから。」
「そうか。」
鰐の野郎もいいとこあるんだな。
ちゅっ、ちゅ、と啄ばむような口づけを落とす。
しかしここまで滾ったモノをどうしよう?
目の前で繊手が動き剛直に触れる。
「このままじゃ帰れないよね?」
ぺろり。
『え…?』
アビスの立派な剛直はアキラの口に含むには余りあるモノで暫くはぺろぺろと嘗め廻す他なかった。
そしてやっとのことでキ頭部分を咥えこんで。
暖かく柔らかなものに包まれて、そしてそれに吸いつかれて、アビスは呆気なく逝った。
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