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守護する者たち 9
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sideアビス
白く細い指に触れられ身体の芯に衝撃が走った。
ぺろりと小さな舌が嘗める。
「‼︎」
全神経がそこに集中したかの様なそんな感覚の後、キ頭が暖かいものに包まれた。
柔らかく例えようもない程至福のとき。
女のなかでも味わったことのない悦楽に恍惚とする。
そして吸い上げられた瞬間、射精した。
自分自身に唖然とし、アキラをみると。
小さな、小さな喉仏がごくり、ごくりと動く。
「アキラっ!」
二の腕を持って揺さぶって、
「おい!出せ!ほらっ!ここに…」
ごくん。と嚥下して、ぺろりと唇を嘗めた子猫の様な桃色の舌。
とても見ていられないほどエロい。
視線を外しまた暴れ出しそうな自分自身を抑えつける。
今度暴走したら引き裂いてしまう。
「これで治まるんだよね?」
相変わらず無邪気な声がする。
ん?その言い方って?
「アキラ?」
「今朝は旨く飲めな…」
俺は口づけでおしゃべりな唇に蓋をした。
『やっぱり鰐野郎はクソ野郎だ‼︎』
アキラはひとりでは腰布も結べない。
一体どれだけ浮世離れしてるんだ?
立たせて結んでやっている時に見た身体。
無数の所有痕の散る内腿に触れるとピクリと震えた。
「とりあえずもうここでは何もしないから怯えなくていい。」
「うん。」
素直に頷くアキラの足下にふと目をやると、まるで細工物のように美しい足指に釘付けになる。
指先が僅かに赤くなっていて。
「怪我してるんじゃないのか?」
「僕、裸足で走ったの初めて。」
俺は両の足裏、指を慎重にチェックした。
切れていない。
よかった…
それよりこの足裏、まるで赤子のそれのようだ。
「もう裸足で歩いちゃ駄目だぞ。」
俺は自分でも聞いた事のないような甘い声で囁いていた。
頭の痛い問題がある。超頭の痛い問題だ!
これからアキラを鰐館へ連れて行かなくてはならない。
『俺の人生、今日で終わりかなァ。』
自覚はしてる。
あれやこれやと色々したがカブリついたのは問題だろう。
…それよりもアキラが責められないように守ってやらねば。
鰐館の主、鰐人セベクは俺の叔父上と二人して物凄く怖い顔をして建物の外で佇んでいた。
眉間の皺が深くなる。
と、すたすたとこちらに向かって来た鰐野郎は俺を通り越してアキラの前に立つ。
「あの…ただいま?」
思いきり上を見上げたアキラの頤を撫でるとセベクは口づけを落とした。
そして眉を顰め俺を睨みつける。
『バレた。』
セベクは黙って帯をほどくと左肩の布をそっと落とす。
見事な白い肌が顕れてアビスとセテフは思わず息を飲んだ。
「噛みやがって、痕が残ったらどうするつもりだ?くそガキ。」
低い、低い、怒気を含んだ凍りつきそうな声。
「責任は取ります!」
「はっ!いっちょまえに責任と来たか。どう取るつもりだ?」
「もとより、この命惜しくなく、アキラの為に死ねるなら本望。」
「嘘偽りは無しか?」
「ジャッカルの魂にかけて。」
睨み合っていた二人の間の緊張がセベクの方から解けた。
おもむろに伸ばされた指に額を弾かれる。
一瞬、意識が遠退きそうになる衝撃にアビスは膝をついた。
「ガキ。今回だけだ。今回だけ目を瞑る。もう二度と噛みつくな。
他の者が真似をしたら穴だらけになるからな!」
セベクはそう言い捨てるとアキラを抱いて背を向けた。
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