アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ヒトと獣と 1
-
sideセテフ
早朝のひんやりとした空気に身じろいだ新妻の小さな身体に布を掛けてやり抱き込む。
今はまだ早すぎるほど早朝だが今日は午後から例の会議がある。
正直なところ行きたくない。
いや、ここから動きたくない。
正確にはアキラの側から離れたくない。
新枕を交わした妻を残して出掛けなければならないこの苦しみ。
せめて言葉を交わすことができるなら…
もそもそと動き出したアキラを改めて抱き締めようとすると、
「セティ?」
「すまない、起こしたか?」
アキラは頭を振りながら両手を延ばしてきた。
繊手がセテフの首に廻り桃色の唇が黒い唇に触れる。
唇と唇が、触れ合いから舌を絡めあい、吸い合い、唾液を交わし合う。
「ラー…ダメだよ…また…奪ってしまう。」
「奪って…」
「っ! 」
覆い被さってきたセテフの背中に腕を廻し口づけを強請る。
「ラー、今日は出掛けなければならない…
抱き潰して眠ったままのあなたを残して行けない。」
「セティ…すき。」
「困った子だね。」
セテフの舌が白い肌の上を滑るように嘗めていく。
痛々しい肩の傷を見る度に胸が痛む。
アキラは痛むそぶりこそ見せないが痛まない筈は無いのだ。
あのバカ甥が囓りついた。
肉を喰い千切られなかっただけ僥倖か。
患部にそっと口づけて、セテフは膝を割り広げた。
アキラの蕾は今だ柔らかく蕩けて私を待ち望んでいる。
その蜜壺に己を沈め、ゆっくりと抽挿を始めた。
挿入の衝撃でアキラは薄い白濁を噴き上げる。
「ほら…もう達してしまって…最後まで意識が持つかな?」
セテフの甘い甘い囁き。
浅いところをゆっくり擦られて穏やかに登りつめていくアキラ。
「セティ…セティ…」
「善いかい?」
「頂戴…セティ…もっと。」
『まったく、覚えが早すぎる。』と、苦笑いするセテフ。
sideアキラ
セティの口づけが降ってきて、僕はまた何も考えられなくなる…
セティ…
優しくて、少しいじわるなひと。
何もかも全て攫って行ってしまうような愛し方のセベクや、必死でしがみついていないと吹き飛ばされてしまう愛し方のアビスとも違う。
セティとのときは僕は僕のまま、最後まで存在して居られる。
結局、意識をトばしてしまうのだけど…
ゆっくりと僕のなかに挿入ってきたセティが感じるトコロを優しく擦っていく。
キモチイイ…
もう、僕どうにかなっちゃいそう…
セティは奥の奥までは進まず角度を変えて僕を揺さぶる。
「ラー…愛しているよ…私のラー…」
コツコツと奥を突かれておかしくなる。
気持ちいいけど怠痛い…
痺れるような重怠さに僕の身体はまたショートする。
「あ、あああーーーーっ」
仰け反って、息が出来ないくらいヨくって。
緩やかに僕の身体がもとに戻っていく。
初めて最後まで意識をトばさずに居れた。
荒い息が治まるまで髪を梳き、背を撫でてくれているセティ。
「セティ…イってない。」
まだ獰猛な雄の顔をしているセティが、ふふふと笑う。
「ラー、これ以上スるとまたトんでしまうよ?
今日はラーの【行ってらっしゃい。】が聞きたいな。」
「ん…」
返事は被さってきた唇に消されてしまった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
28 / 1203