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砂漠の悪魔 30
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デンウェンが運ぶ “舟 ”を前にして、相変わらず、べったりと抱き合っているふたり。
残された僅かな時間を、ひと時も無駄にしない。
そして先程からそれを見ているセベクは妙な既視感を感じていた。
これは……
先日の、アビスとの別れの場面。
あれとまったく同じ、ただセテフの場合はだだ漏れの大人の色気と限りない包容力があるが。
「ラー、愛しているよ。」
「セティ……ぼくも……。」
再び唇が重なる。
「埒が明かないね。
出立するよ。」
デンウェンが本体の蛇竜に変化する。
その大きさにアキラは圧倒された。
そしてそれはアビスも同じで、先日騎乗した時よりも随分大きいデンウェンの姿に目を見開いていた。
「デンウェン殿……今朝は前回よりも随分大きゅうございますな。」
「ん? 今回は “ 舟 ” を運ぶからこの位ないとね。」
“ 舟 ”に乗り込んだアビスにアキラが渡される。
セベクもひらりと飛び乗った。
「気をつけて。ラー、暴れるんじゃないよ。」
セテフは最後にそっと口づけた。
“ 舟 ”から離れると、デンウェンが両手でしっかりと抱える。
「セティ……またね。」
無理をして笑もうとしているアキラに手を振って、もう一度。
「愛してる。」と。
砂埃を立てて浮上し、飛び立っていくデンウェン一行を、その姿が見えなくなるまで見つめているセテフだった。
sideアビス
帰路の間は寝て過ごすのかと、思いきやアキラは大はしゃぎで景色に夢中だ。
鰐王は既に辟易している。
上空の寒さを避けるため身体に巻きつけられた毛布ごと、俺にしっかりと抱き締められているアキラだが……。
『暴れるんじゃないよ。』
という叔父の言葉。
あの時点で、見越しておられたか。
「ちい姫! 暴れたら落っことすよ‼︎ 」
「きゃあ〜 」
悲鳴? には嬉色を孕んでいる。
アキラが急に静かになった。
さすがに疲れたかと思っていたら、
「ね、アビス。この辺ってまだアヌビス?」
「ああ。」
「あの川は? 」
俺は船縁から覗いて見た。
なんの変哲もない “ 赤い川 ”
「この先は里の近くを通って、砂漠の山岳地帯から海に抜ける。
どうした? 」
「うん。」
アキラは返事もせずにそれから暫くは気もそぞろだった。
デンウェンの飛行速度は驚異的だった。
アヌビス⇔クシュ間は、ジャッカルの脚で丸一日、ホルら鳥人で日の出から日没までかかる。
それをデンウェンは昼前に到着した。
「ちい姫を乗せてるから頑張っちゃった。」
ヒトガタに戻ったデンウェンが人目をはばからずアキラを抱きあげた。
「今度、俺とデートしようか? 」
いつもより幾分低い声で、熱の篭った眼差しで見つめてくる。
「デートかどうかわからないけど、少し気になる所があるから連れて行って欲しい。」
「いいよ。」
デンウェンがにっこりと笑む。
「ちい姫のお願い、なんでも聞いちゃう。」
セベクとの閨の間で抱き締められて眠るアキラ。
さすがに空の旅は体力を削ぎ取ったようで、デンウェンの腕の中で意識を失うようにして眠ってしまったアキラは夜になっても目覚めることがなかった。
「まさか朝までこのままか? 」
先程から、胸の飾りやらなんやらを愛撫して覚醒を促しているのだがさっぱり……
起きない。
仰向けに横臥させて膝を立て、脚を開く。
深い眠りについたアキラは今まで、何をされても目覚めない。
蕾に舌を這わして男膣《なか》に差し入れると、はじめてアキラは身じろいだ。
舌先で前立腺を刺激して、嘗めあげる。
「やだーァ……セティ、ダメぇ…っ‼︎ 」
白い喉元に鱗の生えた大きな手がかかる。
締めあげる手に力が入り、痛みと息苦しさに完全に覚醒した。
「うっ……ああっ‼︎ 」
喉元の手が外されたと同時に猛った剛直に挿し貫かれる。
「あ……ん、せベク…… 」
「どこのイケナイコだ? 」
首筋にかかる息と腰にくる低音の声。
「閨で他の男の名を呼ぶなんて許せないな。」
セベクの鱗がぞわぞわと逆立つ音がする。
「セベク……あ……ヤダ……あ…… 」
アキラの男膣《なか》の剛直がひと回り大きくなって鱗が立つ。
そのまま抽挿しはじめたセベクにしがみついて、アキラは善がり狂う。
「ヤダ……ヤダ……ああ……ヤダァ……」
手首を押さえつけて拘束し支配して、蜜壺を蹂躙する。
セベクにとっても堪らなく善くて、程なく射精感が上がってくる。
「アキラ……イイな……最高だ…… 」
耳許で囁いていた唇が頸に触れた瞬間、アキラは逝った。
白蜜を噴き上げ、胎内を蠕動し締め上げる。
ピクピクと痙攣するアキラの脚を肩に掛けるようにして、真上から落とし込むように剛直を上下させて、セベクは白濁を注ぎ込んだ。
一滴たりとも溢させない。
叶うことなら孕ませたいと……
セベクの願い。
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