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「…っふ…はぁ」
顔が熱い。
今までにないほど強引に舌を押し進められて、きつく舌を絡め取られる。
上から伸し掛かるようにピッタリと隙間なく唇を付けられて、息が出来ない。
「は…無理…っ、苦し――」
なんとか目の前の身体を押し戻そうとしたが、力強い腕がしっかりと俺の肩を押さえつけている。
いつもはそれでもなんとか呼吸出来るけど、今日に限っては息つく暇もない。
まるで逃げることを許さないとばかりに、何度も唇を塞がれる。
やばい、本気で苦しい。
それなのに藻掻いたタイミングで狙ったように舌を吸い上げられて、堪らなくビリビリと甘く腰が痺れる。
酸欠でくらくらして、意識がふわりと浮いてくる。
しばらく抵抗していたが、限界が来て有坂の服を掴んでいた手をパタリと落とした。
「…っは、結城?」
ようやく気付いたように有坂が唇を離す。
急激に入り込んできた酸素に、ケホケホと咳き込みながら必死に肩で息をする。
マジで落ちるかと思った。
「お、お前…俺を殺す気かよ…っ」
「ちゃんと息をしてくれ」
「ど、どうやって…っ」
「鼻でするんだ」
言いながら足りないとばかりに再び唇を塞がれる。
まだ息が整ってないのに、大きい身体が俺に覆いかぶさってきて貪るようにキスをする。
普段はめちゃくちゃ俺に対して淡白なくせに、今は酷く俺を求めては止まない。
長くて深すぎるキスに、されるがまま必死に呼吸の仕方を覚える。
「…っん、ふぁ」
舌を食まれて身体を震わせると、ちゅ、ちゅと濡れた音を出して何度もそこに吸い付かれる。
腰砕けになりそうな感覚に熱く息を吐き出すと、その吐息ごとキスで飲み込まれる。
飲み下せない唾液が口の端からこぼれ落ちて、追いかけるように有坂の舌も顎を伝っていく。
「は…っあ、有坂…っ」
「結城、可愛い。…可愛い」
有坂の言葉は酷く熱っぽくて、つられるように頭の芯が蕩けていく。
ふと顎から首筋へと滑り落ちた唇が、鎖骨へと辿り着く。
そこは前にも触れられたことのある場所で、覚えのある感覚に強制的に痕を付けられた記憶が蘇ってくる。
「あ…ま、またキスマーク付けんの」
ぼんやりと回らない頭で聞くと、有坂がピクリと動きを止めた。
一瞬の葛藤が見えたが、すぐに俺の首筋に唇を寄せる。
「ああ、付ける。お前は俺のものだ」
――ドクリ、と心臓が跳ねた。
有坂が今までにこんなにハッキリとした独占欲を出してきたことなんて一度もない。
友達でいるって俺に言った言葉なんてすっかり抜け落ちてしまったみたいに、荒々しく首筋を吸われる。
同時にシュルリとネクタイを解かれて、有坂の手が俺のシャツのボタンを外していく。
もう頭はどうしようもない程くらくらしていて、身体に力が入らない。
こんな頭の芯までグズグズにされるような可愛がられ方を覚えてしまったら、抜け出せなくなってしまいそうだ。
有坂の唇や手が俺の肌に触れる度に、指先まで痺れるような気持ちよさが込み上げてくる。
だけど頭の片隅で、この関係は絶対にヤバいんじゃないかって気持ちは拭えない。
「ん…何して――っあ」
不意に有坂の手が、意図したように俺の身体を撫でる。
いつの間にかシャツの前は広げられていて、むき出しになった肌に口付けられた。
「あ…有坂。さすがにそれは…」
有坂の行動の意味に気付いて、カッと顔に熱が上る。
いや待て。
さすがにそれは絶対にやばい。
男同士でこれ以上は、絶対にありえない。
やばいと思ってるのに、有坂の唇は離れること無く俺の肌を滑り落ちる。
「――っあ」
胸の突起に唇が触れた。
一度キスをしてから、そのままペロリと舌を這わされる。
ピリッとした感覚に思わず身体を捩ると、気を良くしたように何度も吸い付かれた。
自分でも触れたことのないそこを口に含まれて、執拗に舌先で転がされる。
「…っや、あ…ダメ…ッ。有坂ぁ」
思わず頭を振ってその身体を押し返す。
可愛がってとは言ったけど、まさか有坂がこんな可愛がり方をしてくるなんて思わなかった。
有坂は俺の言葉なんて聞き入れる様子もなく、丹念にそこに舌を這わせる。
もう片方の指で反対の突起を捕まえられて、堪らず頭を振った。
「ん…ッ、ん…ダメだ…っ」
どうしようもないむず痒さが込み上げてきて、鼻にかかった声が口から漏れる。
必死に押し返すと、有坂は唇を離して荒く息を吐き出した。
ようやくやめてくれたのかとホッとしたが、酷く熱を持て余した黒い瞳に見下ろされる。
いつもの冷静さなんて欠片も感じられないような視線に、ゾクリと背筋が震えた。
まるで食べられてしまいそうだ。
「今更やめられない」
その言葉と同時、下半身に酷く硬くて熱い感触を押し付けられる。
一瞬何かとポカンとしたが、すぐに理解してドカッと頭の先まで熱が上がった。
さすがに同じモン持っていて、それが何か分からない俺じゃない。
――有坂に欲情されてる。
そう知ったら、身体が一気に竦み上がった。
「…あ、ま、待って。待って…あ、謝るから…っ、ご、ごめんなさ――」
「結城が謝る必要はどこにもない」
抵抗しようとした手を取られて、ベッドに押し付けられる。
そのまま噛み付くように再びキスされて、もう片方の手が俺の身体を滑り落ちて下半身へと伸びていく。
「――んんッ」
ズボンの上から敏感なそこに触れられた。
人から触られる感覚は予想外に大きく、ビクリと身体が跳ねてしまう。
必死に有坂のキスを受けながら抵抗したが、有坂の力はめちゃくちゃ強くて全然身動きが取れない。
おまけに口を塞がれているせいで、動けば動くほど酸欠になっていく。
まだ慣れてない呼吸方法を必死に思い出しているうちに、カチャカチャとベルトを外されて有坂の手が俺のズボンの中に入り込んでいく。
もうパニック状態になりながら、イヤイヤと首を振る。
有坂は唇を離すと、荒々しく息を吐き出しながら俺の耳に口付けた。
「あ…やだ…っ。やだ、怖い…っ。有坂…っ」
「結城、好きだ。――好きだ」
酷く切羽詰まったような有坂の声が、何度も俺の耳元で響いていた。
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