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虹灰(狂猫さんリク)
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部活の朝練サボったのをこんなに後悔したのは初めてかもしれない。
……虹村さんにサボってるのバレて、また殴られるって思ってたんだけど、今回は殴られなかった。
ただ、そのかわりに"何か"を無理矢理飲まされた訳なんだけど。
…こんなことになるなら殴られた方がマシだったんじゃないかって思う。
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『ちょ…おい!虹村さん!』
……オレが今虹村さんを追いかけてる理由
『なんだよこれ!』
歩いていた虹村さんに追いつくのは簡単だった。
虹村さんの制服を掴んで先に進まないように引っ張ると、虹村さんは足をとめて振り返ってにまっと笑ってみせる。
…やっぱりこれ虹村さんのせいなんだ
「おーおーよく似合ってんじゃねーか。
その耳と尻尾。」
『やだよなんだよこれ!どうやったら取れんだよ!』
そう。その"何か"を飲んだせいでこんなものが生えたから。
これを戻す方法を知るため。
。。。。。。。。。。
この"何か"を飲んですぐには何も起こらなかった。…と思う。
でも虹村さんに飲まされたものなんだから、なんなのかわかんなくて不安でしょうがなかった。
…何でもないもの飲ませて部活サボったのを許す虹村さんなんかこの世に存在しない。
その不安は見事当たることになる。
その"何か"を飲まされてからしばらくした、二時限目が終わってすぐ。
頭がムズムズしてきたから、急いでトイレ行って鏡見たら耳?みたいなのが生えてて、触ったら自分の耳を触られてるみたいな感覚があった。
…これ本物…?って思ってたら、尻尾も出てきてて、少し触るとなんかゾワってしたからすぐに触るのをやめた。
本物だって気がついてからは虹村さんに戻してもらうことで頭が一杯になって、走って3年の教室までいくと、次の授業は移動なのか、虹村さんは廊下を呑気に歩いていた。
『ちょ…おい!虹村さん!』
…それで今に至る。
。。。。。。。。。
『…早く元に戻せよ』
「あー…うん、無理。」
……は?
無理?!
『だってこれ…っアンタの飲ませたなんかが原因なんだろ?!戻せよ!困んだよ!』
はああ…ってわざとらしくため息をついて虹村さんはオレに最悪の事実を告げた
「あれな、緑間のラッキーアイテムで『耳と尻尾(猫)が生える薬』(笑)だっつーから朝練サボった罰として灰崎で試そうと思ってな。
いやー、本当に生えるんだなー?
9割信じて無かったけどな。
…あとそれ、24時間はどう頑張っても元に戻んないらしいから、まあせいぜい恥ずかしい思いして反省しやがれ」
うわ、マジこの人超笑顔。
…24時間…、24時間?!
…明日の朝まで?!
この後学校はサボる…つもりだけど、家にこれで帰んの?!ぜってー無理!
親が絶対ウザいこという。無理。マジ無理。
…ふざけんなよ…ったく…
…緑間ってラッキーアイテムどこから持ってきたんだよ…つかどこ入手だよ…
耳と尻尾生えるものとか聞いたことねーし!
おは朝は何がしたいんだよ!
『あああー…クソ…』
「んだよ、明日の朝まで我慢してりゃいいんだろ?そんな落ち込むことじゃねーだろ」
…本当アンタは…
『家!に!帰れねぇだろうが!!』
その言葉を聞いて、虹村さんは吹き出した。
…他人事だからって流石に酷くね
これやったのアンタだからな
「あー、まあ飲ませたの俺だし…、
…ああそーだ、今日俺ん家人いねーし…俺ん家来いよ」
…は?なにこの人、いきなりなにいってんの…、いやいやいやいや、虹村さん家とか恐怖感じるんだけど…
『絶対嫌だ』
「来ないか?じゃねえ、来いっつったんだよ。お前のその耳と尻尾も明日には無くなっちまうしな。拝むわ。
つか帰らねえならいーじゃねーか」
…拝むとか何言ってんだコイツ
耳だの尻尾だのは女についてるの拝んだ方がいいわ
もしやこいつそういう趣味か気色悪りぃな
…確かに帰れないけど虹村さん家は本当やだ
不安の塊
つかオレに拒否権ねえのかよ!
来いってなんだよ!ふざけんな!
……って言っても虹村さんに勝てるわけもなく。
…俺は虹村さん家に行くことになった。
。。。。。。。。
結局その後授業はサボって、そのまま部活もサボろうとしたら虹村さんに捕まった。
耳と尻尾ある状態で部活なんかできるかよって暴れたら外周をずっと続けろと。
…ぜってー殺す気だ。
サボってやろうかとも思ったけど ちらちらこっち見ながら虹村さん部活やってるしサボるにもサボれない。
…………面倒くさすぎる
外周やってて、フードで隠してた生えた耳に風が当たってちょっと気持ち良かった。
まあずっと走ってたらそんなこと考えられないぐらい疲れてきて、耳と尻尾のことはもう本当忘れるぐらいだった
「灰崎ー、ちゃんとやってたかー?」
『は、ぁ、…っ、ふ、はー…やってたっつーの…』
「よし、じゃー帰んぞ」
…不本意だけど。
マジで。
行きたくねー。あー逆らえねー。
『…わーってるよ』
はいはい行きます行きます、行きますよー。
。。。。。。。。。
「お前、その奥の部屋に入ってちょっとまってろ」
そう言って虹村さんはどこかへいってしまった。
奥の部屋…あ、これか。
扉を開けて中をのぞくと、そこはかなり整理整頓されてて、とても中に入って待ってろって言われて俺が落ち着いて入れるようなレベルじゃ無かった。
『うわ…なんでこんなに綺麗なんだよ…』
部屋の隅に置いてある机の上の教科書に"虹村 修造"って書かれてるし、多分ここ虹村さんの部屋なんだろーなー…
…想像と違う…もっと汚いかと思ってた…
「なんでドアの前でつったってんだ。
早く中入れ」
『あー…えっと……俺やっぱ帰りマス…』
なんか虹村さんの部屋入ったら後悔しそう。
…マジで無理…
「今更なにいってんだ。一旦俺ん家入ったら手遅れなんだよ」
わけわかんねーよドヤ顔すんなうぜえ…
仕方なく…、仕方なく!
泊まらせてもらうことにした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
虹村さんの家に来てから3時間。
飯ご馳走になって、風呂にも入らせて貰った。
今は虹村さんとソファーに座ってぼーっとテレビを眺めてる。
……なんか…うとうとする…
目の前がだんだんボヤけてきて、瞼が重くなって……
『ーっふあ…ッ?!』
いきなりゾクゾクとした感覚が背中に走ってきて、眠気なんて無くなった。
「まだ寝させてなんかやんねーよ?」
隣にいたはずの虹村さんが目の前にいて、その手には俺から生えた?しっぽががっちり掴まれてた。
『離せ』
できる限りの顔で睨む。
こんなことで離すとは思えないけど、少しぐらいは足掻きたい。
…今朝の、尻尾触ったときの感覚と似てた。
てか多分あの感覚そのもの。
つか今の…尻尾触られた程度で俺声出したってことかよ…
…軽く死ねるんだけど…
このままコイツに掴まれたままとか危険すぎる。
『離、せよ…っ』
ぎゅって虹村さんが手に力を込めると、身体がガクガクと震えた
なにこの尻尾うぜえクソッ!
…こんなののせいでコイツの好きなようにされるとかマジで嫌だ
そんなことを考えてるうちに、腕を引っ張られてソファーに押し倒されていた。
『てめっ…やめろ退…っへぁ…っん…ッ』
は?おい、ちょっと…は?!
俺今虹村さんにキスされて…る?!
…は?なんで?俺への嫌がらせ?わけわかんね。そもそも俺男だし?喧嘩してばっかだし?そんなこと考えるわけないよな?え?じゃあやっぱ嫌がらせ?にしては顔マジじゃね?え、マジなにこれ、怖いんだけど、は?
「……灰崎」
『…っ、は、なん、だよ…』
心臓の音がうるさい。
呼吸もなかなか落ちつかねえ。
「好きだ」
…頭が真っ白になってくのがわかる。
好きだって…何が?え、俺のこと?
なんで?虹村さんが?
いや男同士だし…
俺のこと好きだって言ったの?虹村さんが?
コイツが?
俺のこと嫌ってるであろう虹村さんが?
そんな馬鹿なwww
え。マジで?は?待て待て待て待て
そんなキャラだったか?虹村さんて。
違うだろ。でも冗談でこんなことする人でもない。
じゃあなに、マジなの、え、マジなの。
「なんつーアホ面してんだよ…」
『え…あ、だって虹村さん俺のこと嫌いなんじゃ…』
フッって虹村さんは笑ってこういった。
「馬鹿野郎、嫌いだったら毎回お前が部活サボるたんびに探しに行ったりしねーよ。
泊めたりもしねー。
全部…お前が好きだからやってんだよ」
……は…、いやいやなんかの冗談だろ
…俺のことが虹村さんは好き、とか
『え…っと…like的な意味の好きじゃ…』
「loveの方で、な。」
…?
…えっと…は、?じゃあ何、虹村サンは俺が好きなの?Loveで?え、なんで?そんな要素俺になくね?は?え?
だって虹村さんモテるよな?
俺なんか好きになるならもっといい女いるだろ?わけわかんね…
「なんか言え…一応これ告白だかんな」
『え…ちょ…アンタ熱でもあんじゃねーの…今日ちょっと…てか凄ぇおかしいって…』
心臓うるさい…音大きくなりすぎ…
……なんで俺喜んでんの
今俺嬉しい…って…思った…?
虹村さんに告白されて喜んでるとか…意味わかんねー…。
「熱もねーし、結構前から好きだ」
そんな風に言われて喜んでる自分がいるのがわかる…、のは、…悔しい。
虹村さんなんかでドキドキするとか…
俺の方が熱あんじゃねーの…
さっきっから顔もあつい。
『………っ俺、は…』
…俺は?
……この人のことをなんて思ってる?
ただの先輩
…違う
嫌いな人
……違う
……嫌じゃない人?
………好きな人?
あー…。認めたくないけど…
『俺、も…、す……嫌いじゃ、ない…』
何言ってんだ俺
うっわ、うっわ、何それありえない
はっず…
顔あつい虹村さんの顔見れない本当もうやだ…
「素直じゃねーww可愛いww
あぁー…やっばい…可愛い……」
ぐっ、て抱き寄せられた
『…っ、何…だよ…』
「あー…やっば……夢みてー…」
よりキツく抱きしめられて、少し苦しいような気がしたけど、そんなこと気にならないぐらい…ドキドキした。
虹村さんにすごい抱きしめられてるから顔は見れなかったけど見えてた耳は真っ赤になってて、つい笑いがこぼれた。
「好き。すっげー好き。大好き。すき…。」
『いった、ちょ、虹村さん、痛い!』
ぎゅううううって一気に抱きしめられたら流石に痛かった。
でもまぁ…嫌だとは思わなかった。
その抱きしめたままの体制で虹村さんはいきなり立ち上がった…てか俺を抱き上げた?
「灰崎…お前のこと、抱いていいか?」
俺下かぁ…マジか…まぁそうだよな
…虹村さんと、なら。
『…ん。』
……いいかもしれない。
。。。。。。。。。
虹村さんは俺にお姫様だっこ?みたいなのして寝室っぽいとこに連れて行った。
ベッドに落とされると、心臓の音が止まるのではないかというほど、うるさかった。
虹村さんがベッドに乗ってくるとベッドが軋んで妙に緊張してしまう。
ちゅっ、っと頬にキスを落とされる。
…少しだけ緊張が和らいだ気もしたけど、緊張しているのに変わりはない。
虹村さんが生えた耳を噛んできたから、くすぐったくて身をよじると、虹村さんが笑ったような気がした
『んう…っ、虹村、さ…それ、くすぐったい…っ』
ずっと耳を噛まれてたらゾワゾワして、甘ったるいような声が出てしまった。
…なんだよ、これ。
俺じゃないだろ、……こんなの…
手が服の中に滑り込んできたような感覚があったけど、耳を噛まれてるせいで力が抜けて、抵抗もできない。
『ーっひ、?!』
ぐっ、と乳首を押されて目を見開く
ビリビリ体に電気が走った気がした。
…なんでこの人こんなに知識あんの?!
性とかあんまり関わり?無さそうなのに…!
むしろ俺が上でもおかしくないのに!
『ふ…っ…く、ぁ』
「今の灰崎超エロい……」
…耳元でボソって呟かれて余計に恥ずかしくなった
。。。。。。。。
『んん、っあああ、ぁ』
俺の高い声と水音、虹村さんの荒くなった息の音が部屋に止まることなく響く。
もう頭でごちゃごちゃと何かを考えることなんて出来なくなっていた。
初めての感覚が多すぎて、何が何だか。
身体の中にあるはずのないものが埋まってて、それが虹村さんのだと思うと恥ずかしすぎてどうしようもなくなる。
虹村さんにしがみついて快楽にたえようとしたけど、無駄だった。
ー快楽が大きすぎるっつの
…どうしようもなく、虹村さんが欲しくてたまらない。
『に、じむらさん、虹村さん…!』
背中にしがみついて名前を呼んだら、頭の中がかくんって真っ白になった。
尻尾みたいなのを凄い引っ張られたからだと思う
『そ、れやだ、から…やめ、ひっ、』
目の奥の方がチカチカして、ゾクゾクした。
『ふ、ッああああ!』
俺が果てたとき、中に暖かい何かが溢れた気がしたけど、そのあと直ぐに意識が薄れてきたから意識を引き止めることなく俺は眠りに落ちた。
。。。。。。。。
『ん……』
起きて、開けたばっかの目に眩しい日の光が当たって、眩しい、と再び瞼を下ろす。
…なんか怠いし…体痛い…
…昨日なんかあったっけ…
昨日……
『あああああああああ!!!』
「うるせえよ灰崎!…はよ」
怒った後にへらって笑うそれ。
…本当反則だって…
『虹村さん!絶対…昨日のこと忘れろ!忘れて下さい!』
かばっと重い身体を持ち上げると腰がズキズキと痛んだ。
『あれ…?』
ふと、体に目をやると服も着替えてて、身体も綺麗になってるから、虹村さんが俺が落ちたあとに色々してくれたんだと思う。
「昨日は…」
『?』
「昨日はちょっと余裕無かったかもしんねぇ。悪い。…痛いよな、本当…悪かったわ」
謝った?!虹村さんが?!
マジかよ!え、俺は凄くね!
虹村さんに謝られた!
…まあでも、
『別に謝られるようなことされてない……』
…謝るのはアンタに似合ってない。
……嫌、では……なかったし。
『…?!あ?!耳と尻尾戻ってる?!やった!』
あれ…?てか戻んのって朝じゃなかったっけ?
『虹村さん、今何時?!』
「午前14時」
なんで虹村さん学校行ってないの?!
今日平日なんだけど?!
「俺学校サボったのとか初めてだわ」
サボっ……、え?
アンタが?!学校サボったのかよ?!
信じらんねー…そういうイメージ一切なかったわ…
…昨日と今日で驚くこと多すぎる…
「灰崎」
そう呼ばれてそっちを向くと妙に真面目な表情の虹村さんが立っていた。
『…なに』
「俺はお前が好きだ、どうしようもなく好きだ。俺はお前がほしい。愛してる。
だから……、俺と付き合ってくれませんか。」
…敬語だし……
あーーー、なんでこの人こういうときいつもの感じ出さないんだよ……
ずっと目合ってる…そらせない……
『……これで断るなら抱かれたりしない…、ですよ、虹村さん。』
虹村さんの顔が赤くなっていく。
『俺でよければ。…喜んで』
。。。。。。。。。。
俺は虹村さんと付き合うことになった。
…嫌い、嫌だって言ってたけど、初めから多分好きだったんだろうなって思う。
…相変わらず俺は部活サボったりする。
でも女と遊ぶことはなくなった。
俺は結構ヤらないと楽しめない派だったのに、今は虹村さんに抱きしめてもらえるだけで満足する。
…馬鹿みたいに、虹村さんに恋してる。
これからも、この気持ちを忘れないでいたい…、なんて女々しいこと思ってたり。
……後日俺は虹村さんの携帯から、耳と尻尾が生えた時の俺の写真を大量に見つけることになる。
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