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片想いの時間 〜最初の一歩〜
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その日はバイトが終わってコンビニに立ち寄っていた。
人手不足で残業を引き受けた今日は久しぶりに疲れていた。
深夜2時頃
タバコをふかしながらずっと触れてなかった携帯を開いた。
画面には着信ありの表示
どうせワン切りのイタズラか
非通知なんかだろうと
着信履歴をみる
着信者は光
掛かってきていた時刻は1時過ぎだった。
流石に寝ているだろうし
明日学校で謝ればいいと携帯をしまった。
明かりはコンビニしかなくて
自分しかいない暗闇の道を見つめながら
ぼ〜っと掛けてきた理由を考える。
寝ぼけて掛けたんかなんかだろ
初めて電話してきたな…
しかも深夜に掛けてきて
今日バイトだったこと話したからか…?
さっそく掛けてきたのか
それか余ほどのこと…が…
タバコを灰皿に投げ捨てて
すぐさま携帯を取り出しリダイヤルのボタンを押した。
約1時間前
出るだろうか?大丈夫だろうか?
バイト終わった気怠さも消えて
焦って鼓動が早く大きくなる
血の気が引いていく
出ろ!出ろ!まさか!
案の定、受話器からは留守電の案内の機械音。
それが分かるとすぐさま切って間髪いれずに再度掛け直す。
光が出るまでひたすら…
呼び出し音が消えても機械音が流れ無くなったのは5回目のこと
無言無音のせいで舌打ちをしてまた切るところだったが遠くで風の音がした。
「…光?」
「……」
「おいっ」
「あ…」
「…何かあったんだろ?
まだ外だから、このまま迎えに行ける
どこにいる?」
「…ごめんなさい
拓也の…アパート近く…」
「近くにコンビニがあるだろう?入って待ってろ」
「入れない…ごめん…」
「外でなら待てるか?」
「あ、それなら大丈夫」
「10分もかからないから」
「うん…ごめん…」
電話を終わらすとすぐさま車に戻ってエンジンをかける。
光の家からアパートまで少し遠いコンビニは最寄駅から直ぐだ。
終電に乗ってきたのか…
そこまでして来た光に嫌な予感しかなかった。
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