アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
30
-
「勘違いをさせてしまってごめんね。たくさん不安にさせてごめん」
ルカの言葉を安易に信じ、ニアを疑った自分が恥ずかしくなった。
ーーニアは立派な仕事をしているのに、僕は力になれないどころかつまらない嫉妬をして困らせてしまった。
自分の他に番はいないと知って安堵するよりも、疑う行為をはたらいてしまったことをひたすらに悔いた。
裏切りと同等の罪の重さに、実晴は堪えきれなくなって泣いた。
「いいんだよ、実晴。実晴を悲しませる結果にはなってしまったけれど、俺は好きって聞けてすごく嬉しい。俺も好きだよ。運命の相手は君しかいない」
ーーきっと、僕の運命もニアだ。ニアにあげられるものは、全て捧げたい。
初めて自分からニアの唇を奪った。
体温を感じるだけでは到底足りなくて、薄く開いた唇の間を割って、自分の舌を滑り込ませる。
苦しくなってもニアを押し倒す勢いで、実晴は口づけをせがんだ。
ストップ、とのびてきた人差し指を唇に添えられて、実晴は動きを止めた。
「俺も実晴に聞きたいことがある。……どうして、俺以外のアルファの匂いをさせているのかな」
「え……?」
「シャワーで匂いを完全に落としたつもりのようだけど、まだ匂いが残ってる。アルファのーー譲葉 ルカの匂いが」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
30 / 61