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やがて雄のアルファ誘うフェロモンが空気に混ざり始め、鼻をひくんと鳴らしたニアは「そろそろだね」と呟く。
まだお互いの理性が共倒れにならないうちに、ベッドへ向かう。
誰にも明かしたことのないまっさらで純潔な肌を、ニアの眼前に晒した。
「愛してる……俺の実晴。本当は性交中に噛むのがセオリーなんだろうけど……俺もヒートに入ったら制御出来なくなるから。ちゃんと気持ちを込めて噛みたい」
「うん……大丈夫。僕もニアを愛してる」
項にかかった髪をそっと2つに掻き分けられて、その場所をニアの指が滑る。
フェロモンが濃いその場所に、ニアはずっと鼻先を埋めていて、実晴のほうが焦れったくなった。
そして、皮膚を突き破り牙が沈んでいく感覚がして、実晴は目を閉じる。
自分の心臓の音がやけに大きく聞こえる。真っ暗なはずの視界に、走馬灯のようなものが流れ始めた。
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