アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ニアといっしょ 新婚生活編
-
今日は休日。平日仕事で忙しいニアと、外へ出かける日だ。
元々、体格の大きい獣人が苦手な実晴は、あまり一人で遠くまでうろつかない。
さらにルカとの一件があり、獣人嫌いに拍車がかかってしまった。
実家でもほぼ引きこもりのような生活をしていたので、世間にはかなり疎い。
それともう一つ、気がかりなことがある。
「赤ちゃん、なかなか出来ないね……」
ごほ、とニアがむせている。
「どうしたの?」と、実晴は純粋な目でニアを見た。
種族が違うと発情期中でも、確実に妊娠はしない。
オメガの本質は子を産み、子孫を増やしていくことだ。
例に違わず、実晴も一つの欲求として持っている。
「実晴は子供が欲しいの? 俺だけじゃいや?」
「え、えーっと。ニアといるのもすごく幸せ……です」
「俺もすごく幸せ」
──え、あれ? 何か誤魔化されてる……?
「でも、子供がいるときっともっと幸せだよ。ニアのこと、パパって呼ぶのかな? お父さんって呼ぶのかな? 女の子だったら緊張しちゃうね」
実晴が明るく話すのに対して、ニアは何だか浮かない顔をしている。
「俺はもっと、実晴との時間を大切にしたい。まだ俺といても緊張しているでしょう? ルカに酷いことをされたのだから、俺に対して苦手意識を持つのも仕方ないと思ってる。でも、信頼して欲しいな」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
57 / 61