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Drip.4
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「あはは、だからさっきダダ漏れだって、知ってるって言ったよ。おじさん天然?」
「ほんとよね。藍介さん、私は応援するわよ。」
さらに、類が好きだという告白に、類と芹那は視線を合わせてクスッと笑った。
告白するまで、どんな返事が帰ってくるのか、どんな雰囲気になるのかとても胸が張り裂けそうなほどドキドキした。
「えっ、あ……じゃあ……?」
「ん、おじさ……藍介さん、昔のことは消せないけど、俺も実は藍介さんのことずっと好きだったんだ。」
「る、類……っ!……あれ?いま…名前……っ!?」
類からの返事に思わず抱きしめてしまいそうになるのをグッと抑え、嬉しさから双眼に涙浮かべくしゃりと笑み零した。そのあと間を置き名前を呼んで貰えたことに対して追って感情が溢れてきた。
「落ち着いてよ藍介さん。さっきの返事、俺でよければ藍介さんの隣に居させて」
「あっ、んっ……あ、うっ…ありがとう」
いい歳した大人ではあるが、感情に素直で浮かべていた涙がポロポロと頬を伝い、鼻水も垂れぐしょぐしょな顔を晒した。それを見た類は「可愛いなぁ」と思いながら見つめ、ポケットからハンカチを取り出すとそのぐしょぐしょになった顔を優しくふきあげた。
「藍介さんの涙は綺麗だね。涙流すなら俺が拭う、悲しい涙は流させないよ。藍介さんをずっと笑顔で居させたい」
そう言い拭ったあと、髪、額、耳、鼻、頬、唇へと優しく口付けの雨を降らせた。そして、頬へ両手を添えると鼻先を擦り合わせた。
「る、い……?俺も類が笑顔で居られるよ、に2人で幸せに……すっ、…うっ」
「ん、二人三脚で……」
甘い雰囲気で2人の時間のように流れていく今がとても幸せだった。そんな2人を容認し見持っていた芹那はその甘い雰囲気も恍惚な表情で見遣りひとつ目標を心の中で誓った。
そのあと類は芹那を病院へ送り届けるから、と一旦珈琲店を後にした。
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