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    完結
  • 概要

    僕はいじめられている、内容は言わないでおこうだってあ
    まりにも酷すぎるから…
    そんないじめに耐え切れなくなった、もういっそ死んでし
    まおう。そう思ってからは早かった。自殺場所は学校のト
    イレの個室、何故そこを選んだのかは教師にもつくづく嫌
    気がさしていたから。手に大きな傷を負わせて、ただダラ
    ダラと流れる血を僕は眺めていた。そして突然コンコンと
    僕の入っている個室のドアを誰かがノックした、漠然とし
    ていた僕の意識は一気に引き戻された。返事をする気力もなかったため黙っていると、上から覗いてきて無理矢理中に入ってきた。そして僕の手を握り、[辛かったんだな…]とただその一言だけを言って止血をしてくれた。その後のことは気絶したらしく覚えていない。
    次の日僕が教室に居ると僕に用があると言う人がきた、その相手は昨日僕を助けてくれた人だった。話を聞くとどうやらその人は僕の1つ上の先輩で名前は碧。その日から休み時間毎に僕の教室に来るようになった、理由を聞くと僕がまた自殺をしないか心配だそうだ。
    そんなに心配しなくても[僕はもう自殺しないよ]と言ったらお昼休みだけにしてくれた。
    休日もたまに遊ぶようになり、気付いたら半年も経っていた。半年経った今日僕の誕生日を祝ってくれると言い、碧の家に招待された。家では碧が作った沢山のご馳走とケーキをだしてくれた。一通り食べ終わると碧に聞いて欲しいことがあると言われて待っていると、[結生のことが好きだ!付き合って下さい!!]碧はそう満面の笑みで大きな花束をくれた。その日から僕らの交際は始まり、デートをしたりキスだってなんならエッチだって何度もしてくれた。
    そして2年経った日僕らは同じ大学に入り同棲をしている。僕の誕生日が丁度付き合った日だから記念日も祝い、去年も花束をくれたが今年は指輪をくれた。しかも左の薬指にピッタリの指輪。僕らは男同士で結婚が出来ないだから2人だけの小さな結婚式を挙げた。凄く幸せだった[僕も碧を幸せにしたい碧の為なら何でもするから何か恩返しさせて?]碧は少し考えたあと、優しく笑いながらこう言った。[じゃあ俺より先に死なないで]
    幸せで、本当に幸せで、気がつくと、碧と出会って10年が経っていた。僕は本当にだめで、上達しない料理とお弁当を毎日食べさせ、碧に甘えてばかりだった。それでも碧は僕の料理を残さず食べてくれて、いつもありがとうと言ってくれた。誕生日の花束も忘れたときはありません。僕を気遣い、休日は碧が家事をしてくれた。僕は幸せだった。
    僕は今病院のベットの上にいる。癌が見つかり、発見が遅く、良くて半年と言われました。碧は毎日見舞いに来てくれて、僕の手を握ってくれる。まだまだ碧と居たいのに僕は先に死んでしまう…先に死なないと言う約束も守れなくて、本当にごめんね…
    休み休み書いていたらこんなに長くなってしまった、最後にもう少しだけ。
    碧に出逢えて、碧の家族になれて本当に幸せでした。僕を見つけてくれてありがとう。
    碧の優しさが僕を救ってくれました。
    先に向こうで待ってるから、おじいちゃんになって来てください。結局最後まで恥ずかしくて言えなかった言葉、愛しています。いつか碧の元に届くことを祈って。

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