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episode.2
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そうだ……昨日は確か────
「あ、あぁっ…も、も…いさ…あっ、ん…ぅは…あぁあ…っ、気持ち、い…っ、す、き……っ奥、…お、く欲し……〜〜〜っ!!」
解されたあと、その中を押し広げるように攻め入ったのは大の荒れ狂う欲棒。性感を沸かすように途絶えることなくズプズプと突き続け、奥の快感を得る場所を擦り上げる度実都は腰を跳ねさせビクビクと身体は揺らぎ、自身の欲棒はピクンピクン、と動き幾度となく中を掻き乱す彼の欲棒を締め付けその形をも覚えながら、壊れてしまうかと感じるほどの最高潮ばかりを味わい、ドライを味わい意識を飛ばした──らしい。それを収めたという写真や動画も見せられた。
…え?俺は…桃井さん、と…セックスした!?何があったか覚えておらず、あたまが真っ白になった。
「まぁ、そういう訳だ。ああ、実都が真面目くんなのに実はこんなに淫乱だった…なんてことは他言しないから安心しろ。この写真と動画は個人で楽しませてもらう」
「約束、ですよ。…あの、世話、みてくれてありがとうございました。俺はもう帰りま…」
「バカか!!…待て待て、薬が手元にないんだろう?病院行くぞ」
昨夜のことを根掘り葉掘り聞いたあと帰ろうと立ち上がれば言葉を遮るように響く大きな声を張り上げ腕を掴まれた。
「ちょっ、…痛い、です。分かりました行きます…だから離して…っく、ださい」
「……逃げるなよ」
「…っ!だから分かっ…」
ぐうううううぅぅぅ……
「っ!!ち、違う!そんなんじゃ…!!」
こんな時に、空気も読まず聞こえてきたのは空腹を切らせる腹の音。思わず顔を赤く染め必死に誤魔化そうとした。
「ああ…お腹すいたな。今朝食を用意するから待ってろ。実都は仕事休む連絡しとけ」
「わ…かった」
ゴソゴソと荷物を漁り取り出した携帯端末で同僚の駿平にはRuinで、上司には電話で連絡を入れた。
【Ruin】
おはよう。実は昨日…発情期が来た。…操縦士の桃井大さんに助けて貰って…だから一週間休む。
上司には体調崩して一週間休ませて欲しいと電話し了承を得た。
連絡が済んだことに安堵し、まだ身体が重く怠さが残ってると感じ再び寝台へと横になり、キッチンで作業する大の姿をぼんやりと見つめていた。
30分程して朝食が出来上がったのか、室内に美味しそうな匂いが漂ってきた。
「出来たぞ、さっさと起きて食え」
そう声をかけてくれた彼は先に椅子へ座り表手合わせ食べ始めてしまった。
「……いただきます」
時々みえる冷たい態度にはムスッと気に食わないというような表情をしながらも、席へ着けば静かに両手を合わせて用意してくれた朝食へ手を伸ばす。用意してくれた朝食は、焼いたトーストに目玉焼きを乗せたもの、サラダ、スープ…と、いたって普通の食事だ。先ずスープを飲み、その後少しずつ食べ進めていく。
「な、…これ…美味しいです。とても…」
「そうか、なら食え」
昨日、あんなにも身体を重ね合わせたと言うのに、大の態度は特になんの代わりもなく、接し方も変わらない…そして今こうして穏やかに一緒に朝食を食べている。チラチラと大を気にしつつもあっという間に朝食を食べ終え食器を下げた。
病院へ行くと聞いていた為、昨日来ていた服を拾い集めて身につける。
どうして桃井さんは俺を助けたんだろう……頭にそう疑問が浮かんだ。
ずっとその事が気になり頭から離れないでいる。実都は単なる整備士、大は立派な操縦士。αとΩという性を持つ持つもの同士とはいえ、特に接点はなく仕事上何かあった時でしか言葉を交わしたことはない。
「…い、おい!実都?」
「っ!え、あ…はい?」
「はい?じゃない。そろそろ行くぞ…ほら、こっちも履く…」
考え事をしながら手が止まってた所、声掛けてくれ、途中だった靴下の片方をスルッと履かせ頭をくしゃりと撫でてくれた。
あれ…?こんなに優しかった…?思いがけない行動に胸がざわめき出した。
「ありがとうございます…あ、あの…桃井さん、ですよね?」
「ん?何寝ぼけているんだ、俺は俺だ。変なことを行言ってないで靴を履け」
礼を言いながら先に玄関で支度をする背中を追い歩きながら疑問符つけ問いかけ、玄関へたどり着いたところで彼を見上げて首をかしげる。すると、返ってきた返事と共に軽く額を指で小突かれた。寝ぼけた小芝居のようなやり取りが終わり車へ乗り込み、2人は病院へと向かった。
── 1時間後 ──
発情期のΩが診察の場合、待合は隔離部屋となり順番も優先される。診察を終え、無事に処方された薬も貰えた。ドクターの指示で薬ひとつを処方されたらすぐ飲むよう言われていた為、言う通りにひとつ飲んだ。
発情期であるため、終われば直ぐに帰路へとついた。たった数時間病院へ行っただけで疲労感が否めず、再び大の家へ着くと直ぐに寝台へ向かい身体を横たえた。
なんだか……疲れた。ふぅ、と息を吐き出し天井を見上げポツリと呟いた。
大はそんな実都をどう見ていただろう。眠りに入ろうとウトウトしてるなか、大がこちらへと歩み寄ってきて、視線合わせるためしゃがみ込むとなかなか崩れることの無いその冷ややかな表情のまま手を伸ばしそっと頭を撫でてきた。
「…疲れただろう。薬も効いてるようだから少し休め」
「…おやす、み」
大の優しい言葉と温かい手で安心して眠りについた。寝ている間のことは何も知らない。…そう、携帯端末に着信があった事すら、熟睡していめ気づかなかった。そそて、その着信に大が応答したことも知らなければ、着信の相手が駿平だということも…起きるまで知らなかった。
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