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episode.7-1
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発情期で辛い中、流れに流され、3Pをしてしまってから暫くして、やっと仕事にも行けるようになって、休んでいた分を取り戻すように必死に働いていた。
休憩中、どこからともなく聞こえてきたのは、聞き覚えのある2人の声だった。恐る恐る覗きに行ってみるとすごい剣幕の駿平と、冷静沈着に対応する大の姿があった。
「お前の方が階級は上で、実都はΩで、表向きは助けるって気持ちだろう、けれどヤれるとか都合よく会えるとか……そんな気持ちしかないんだろ……愛なんかないんだろ!?」
「そう言うならそう思っていたらいい。事実など、本人にしか話さない。お前に分かってもらえなくても実都に分かってもらえればそれでいい」
2人の間にバチバチと火の粉がちっている様子が感じ取れた。幸い手は出なかったものの、このまま言い合いが続いてもいいことは怒らないと判断し、仲裁に入ろうと決意した。
「まっ!……二人とも、もうそれ位にしたら?」
2人の間に割って入り、僅かに震えた声で伝えた。
「実都、いつからそこに?」
「まさか聞かれていたというのか?この馬鹿げた言い合いを」
「おまっ…この!!そういう言い方……だ、クソ!」
2人は仲裁に入った今も、睨み合いながら実都を挟んで言い合いを続けていた。ただならない様子に同じ整備士の仲間や操縦士がザワザワと騒ぎ始めてしまった。聞こえてきたのは「αとαが言い合いしてるぞ!」「Ωの取り合いか!?」など、噂のネタになりそうなものばかりだった。
「ちょっ、と!騒ぎになってるから……いい加減に、し……て!!」
子供のようにギャーギャーと言い合う2人の顔を目がけ押し付けるように強めに手を当てた。そうして漸く正気に戻った二人はバツが悪そうに眉間にシワを寄せ、お互い視線を逸らした。
「もう、二人ともどうしたの?こ、この前はあんなに……仲良さそうにしてたのに」
『それは……実都が好きだから!!』
「……え?」
突如飛び出した言葉は全く同じで、2人の声が綺麗な程にシンクロした。そして、思いもよらない言葉は告白のような甘酸っぱく歯がゆい気持ちと雰囲気に持っていった。
「いや、ち、違う!!」
「お前は誤魔化すんだな。……実都、何も違わない、俺は本気だ」
その言葉が発せられた瞬間、居合わせた人達も驚き、そして更にざわついた。そして1番驚いたのは突然告白じみたことを言われたΩである実都だった。
そして、同じ気持ちだと知った2人もまた、複雑な気持ちだった。お互いいろんな気持ちが混ざり合い、その目から火の粉が残る熱視線を向けられ、見えないものだがその熱視線でサンドイッチ状態になり、耳まで顔を紅く染め上げた。
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