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願い下げだ
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その日は、
何もなかった。
その変わり、
呼び出しを食らった。
当然呼び出されたのは、
あの牧原さんだった。
「…で?一体何の用だ?
ヒトを散々いじめといて呼び出しって…」
「ふふふっ
折れないなんて…度胸あるわね…」
牧原さんは、ついに本性を現した。
「なんで
自作自演をするんだ?」
「それは秘密よ?」
そういい、
腕を組んで妖しく笑った。
「…なんかオレした?」
「ええもちろんよ(笑)でも、教えてあげないっ…」
彼女はそう言って、
自らカッターナイフを出した。
まさか
そう思ったが、遅かった。
彼女は自身の服をカッターナイフで切り裂いていく。
同時に、自分の皮膚まで傷をつけている。
自作自演であんなことする人は
初めてだった。
「何をして!?「きゃああああ!!!助けてええええけ!!」
ああ、
そーいうことか…
なるほど…
やられたよ…
彼女の声にオレ以外の風紀委員が集まった。もちろん、クラスのやつらも、
悲鳴に駆けつけていた。
「連…貴方って人は…」
斗真は、ため息交じりに言い、
牧原さんに、自分の学ランを掛けた。
「っ…斗真君っ…」
「もう、大丈夫ですよ…牧原さん…」
斗真はそう言い、
オレに冷たい目を向けた。
「連、貴方は最低ですね…ほんと、風紀の力を使ってこんなこと…貴方は今から、風紀の名を語るのを辞めて頂きます。」
そう言われた。
なんで、
話を聞いてくれないのか…
オレは哀しかった。
今にも流れそうな涙をこらえて、
「…そんなの、こっちから願い下げた」
そういった。
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