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アレ
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「え……あいつ、子どもみたいな顔して、あれはあれで、なかなか、アレだぞ?」
「アレばかりでわからないですが」
「あんまりなめてかかると逆に足元をすくわれるぜ。
あいつの過去見たことあるけど、弱そう、優しそう、言うことを聞きそうに見えるとかの理由からよく、変なのに絡まれたりするんだと」
「あー、あるある」
そして、そういう空気を敏感に感じとるらしい。
「んー」
そのとき、ソファーで寝ぼけていた色が、ばたばたと腕を伸ばして何か掴もうとする。
「どうした」
近くに行くと、ぎゅ、と抱きついて離してもらえなくなった。
「……あのー」
すやすや、寝息をたてているから、寝ては、いるようだが。
「う、ぅ」
「んー? 起こしたか?」
彼は昔、悲惨なストーカーにあったらしい。愛想よくしなくなったのも、そこからだろうと、柳時さんは言っていた。
それを思い出していたのだろうか。
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