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ひな…
僕の居る場所…二ノ宮さんに聞いて、探すかな?
二ノ宮さんも僕の居場所、知らないからいい、か。
二ノ宮さんも、おかしな人…だった。
神原先生もそうだけど、僕の正体が知れても、なお変わる事なく接してくれた。
毎日、顔出してくれて、ご飯食べてる?とか、本持って来てくれた事もある。
僕が間違った事してると、怒ってくれて、ご飯全部食べたら、褒めてくれる。
病棟のナース達の聞こえよがしのヒソヒソ話は、注意してくれる。
最初は…戸惑って、単に世話好きなナースで…、次に思ったのは、僕から父さんの事聞き出そうとしてるって…そう思ってた。
だんだん、そうじゃないこと…わかって来て…。
今はわかる。
二ノ宮さんは、公平なんだ。
信じられない。
だって…あり得ない。
好奇心でもなく、情報得るためでもなく…ひなと兄さん以外に、僕を心配してくれる人がいるなんて。
わかってきた僕は…よっぽど変な顔してたんだ、と思う。
そしたら…笑って頭、撫でて。
「お父さんはお父さん。凛くんは凛くんよ?」
って。
頭、撫でられるのなんか、子供みたいで嫌だったけど…なんか…涙が出てきそうになって…
そのままにしてた。
うん。
そうだよ。
父さんは父さん
僕は僕
…当たり前の事なのに…
それが……通じない。
それを…誰かに言って欲しかったんだと、初めて気付いた。
二ノ宮さん…?
二ノ宮さんも…どうしてますか…?
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