アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
近づきたい 3
-
「先生ラーメン好き?」
「うん。大好き」
「そ。ちょっと駅から離れるけど、俺いい店知ってるよ」
「ほんと?じゃあそこにしよ!」
智樹くんは最初からそのつもりだったのか駅とは反対方向に歩き出した。
少し駅を離れただけで人がガラッと少なくなって、静かな通りに出た。
住宅街の間にポツンとひとつ立っていた『ラーメン』と書かれた暖簾があるのお店。
「らっしゃい。ご注文はお決まり?」
「あ、じゃあ僕味噌ラーメンで」
「俺も同じので」
すぐ運ばれてきたラーメンは感動する美味しさだった。
美味しい美味しいと言いながら食べていると、気の良さそうな店長さんが餃子をサービスしてくてた。
ほどよく香るニンニクとパリッと弾ける皮。
どれもこれも美味しい。
「ほんとに美味しそうに食べるよね先生」
「だって美味しいんだもん」
子供みたい、と笑った智樹くんが僕の頬についたネギをとる。
漫画のようなシュチュエーションに何だか照れくさくなった。
「またどこか食べに行こうよ。2人で」
こんなスマートに人を誘えるなんて、智樹くんは女の子にモテるだろうな。
顔だって綺麗で常にクールな表情が大人っぽくて、時々5歳も年下だということを忘れてしまいそうになる。
「うん!僕ずっと田舎暮らしだったからこの辺りのこと全然分からないんだ。また美味しいお店教えてよ」
智樹くんとまたご飯を食べに行く約束をして、藤堂さんやゆづにぃにも美味しいお店を教えてあげようと思いながら、また一口餃子を頬張った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
15 / 21