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子羊の迷走6
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「俺たちは、この学園の伝統を守っていくだけではなく、自分たちの新しい歴史を刻んでいきたい。生徒の希望する数ある改善案を検討し、可能なものは実現します。それには、みなさんの力が必要です。どうか、力を貸してください。短い高校生活、俺たちの歴史を作りましょう。我々は発展を約束します!」
そう、宣言した。
うさん臭い、うさん臭さ過ぎる~。
まるで、どこぞの政治家の演説じゃん。
すぐさま、『ウソこけ!』と突っ込みを入れたい……。
こういった場面では、明確な目標提示は不可欠なのだろうけど…。
本当にそう思っているのか、非常に怪しい。
高良の熱い演説に、体育館は一瞬静まり返る。
そのまま、次の候補者にマイクが移る時だった。
「ちょっと待て!そんなのは認めんぞ」
沈黙を破ったのは、生活指導の担当教諭。
そして、それに追随するように立ち上がったのは、伝統を重んじる保守派の数人の教師達だった。
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