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子羊の迷走16
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「でも、いろんなことで人知れず努力してるのも知ってるし…昔から見てきてるから…。それに、目立ちたがりの有言実行バカ男だから…高良が『生徒会長をヤル!』って言うからには、そうなるんだろうなぁ…って思ったりして……。幼馴染だし、自分に出来る限りのことは協力してやりたい!って……」
「そうか」
大きく息を吸って、吐く。
ため息。
「まぁそれが、騙されてこのザマですけど…ね!」
自嘲気味に笑ってみせる。
もぅ…悔しいんだか、悲しいんだか、自分でも判断できない。
少しの沈黙の後、周防さんが話し出す。
「俺はさ、最初に『セットで立候補しないか?』って持ち掛けられた時、そんなことは無理だと思ったよ。でも、相庭って無茶でもやっちゃうんだよな。ちゃんと納得のいくメンバー揃えてきた」
周防さんの言葉を黙って聞く。
「俺は中等部からずっと聖藍で生徒会やって来てるけど、生徒会って学校の雑用係だって思ってた。 事務的に仕事こなして…って、でもさ、相庭と高等部で一緒になって、まぁ…次から次ぎと……"やってくれる"って言うか…」
「"やらかす"んでしょ?」
すかさず言葉を挟む。
「"やらかす"かぁ…。うん、そうだな。雑務以外にいろんな事に巻き込まれて……」
「迷惑こうむられて…」
散々。 本当に、散々被られる。
「うん。まったくその通りだけど…。大変な時もあるけど…って、言うか。大変なことだらけだけど……”楽しい!”って思える」
「はぁ!?!?」
予想もしない言葉。
”迷惑”なのに…”楽しい!”って……。
理解できんっ!
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