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子羊の迷走20
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なんて言ったらいいのかな…。
ひと呼吸する。
う~ん…ハッキリ言うと……。
「自分が、あのメンバーの中に居るのは場違いだと思うから……」
「どうして?」
自分のコトを、こんな風に言いたくはナイけれど…。
「…フツーすぎるから……かな…」
周防さんが、フッと笑って即答する。
「古賀君に足りないのは自信だね」
自分の中で、なんと表現していいかわからなかった思いをズバリと言い当てられた。
「じゃぁ、俺の意見。古賀君は俺たち上級生の間では、かなりの有名人だって知ってるか?」
「えぇっ! 俺が、ですか!?」
そんなの知らない!
なにか目を付けられるようなコトをしてしまっただろうか…。
「相庭に正当に立ち向かう1年生。そして、礼儀正しく気が利く。寮の3年生からも特別可愛がられているだろう?」
…そうだろうか?
ごく一部の先輩方には、やたらと顔の広い高良の繋がりでイジられる。
迷惑なことに…ちょっかい出されたり、いじめられるのだ。
あれを、可愛がられているというのだろうか…。
そんな自覚はナイ…。
「それに。周りがそろって応援態勢ってのは、なかなかどうして…皆に”愛されてる”って証拠じゃないかい?」
うん。
それは、ホントにありがたい。
”愛されてる”かは、別として……だけどね。
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