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子羊の迷走22
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「それに、普通でいいんだよ。古賀君が特別だと思っている連中も、実は普通の奴ばっかりだ」
そうとは、どうしても思えないですけどね。
「もし相応しく無いと思うなら、これからなればいい。初めから自信がある奴なんて、そうそう居ないよ」
……なれるだろうか。
なりたい。……とは、思う。
「はっきり言て、書記局長は多忙だし…局員をまとめ使わなきゃならないから大変ではある」
うん。 それは、それは、大変だろう。
「でも大変なだけじゃなく、得るものも大きい。と、思う」
「………」
俺に務まるだろうか…。
「まだ、迷うかい?」
……なりたい。
あのメンバーに、自信を持って……“相応しく”なりたい!
「あの…。俺、最初は辞退できるのならその方がいいって思ってました。でも…さっきも言ったように、みんなに応援されて…投げ出しちゃいけないって……皆の期待に応えたいって、そんな気になってきていて……」
「うん」
「それに、周防さんにそんな風に言ってもらえるってコトは…。俺をメンバーとして少しは認めてもらえているんだって、思ってもいいんでしょうか?」
周防さんが頷く。
「認めるも認めないも、古賀君はもうすでに俺達生徒会の一員だよ」
「……ありがとうございます」
嬉しい…。
『認めてもらえている』って事が。
「でも、最終的に決めるのは君だよ。どうする? 古賀君!」
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