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悩める子羊22
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「……この量の資料を一人でちゃんと振り分けて、しかも重要箇所をしっかり洗い出して俺たちに指示したって事は、すべてに目を通してるんだろうし…。ちゃんとしてるっちゃ、してるよな」
「城戸くんならそう言うんじゃないかと思ってた!」
「でも、俺はやっぱり森の補佐がよかった…」
城戸さん。俺のことを否定しないでくれた…。
「城戸くんは僕のことを買い被りすぎだよ…」
「そんなんじゃねぇよ…。俺が今でも勝手にそう思ってるだけだ」
「適材適所って言うのかな…?相庭くんはよくわかってるなぁって、感心するよ。いい加減なように見えて、しっかり人を見てる。すごいよね…」
「なんだよそれ……。俺にはそうは思えんっ!」
城戸さんは心底不服そうだ。
「さっきも言ったけど、相庭くんがね…。僕に次の世代を育ててくれって……」
「それって、選挙前の話だろう? 自分が当選するかもわかんねぇ時に次世代の心配かよ…。バッカじゃねぇ~の!?」
城戸さん、なんだかムキになっている。
それを、森さんがおかしそうに笑う。
「だったら城戸くんだって!僕が書記局長になれるかも分からないのに、局員を引き受けた”バカ”ってことだよね…?」
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