アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
悩める子羊23
-
「違うだろっ! 森が立候補してたら当確間違いなかったハズだし、『当選したら』って 前提での約束だったんだから。俺のミスは… 局長候補は森だって思い込んでて、相庭に確認しなかったことだよ……。くっそぉ~…あの野郎ぉ、何も言わなかったぞ!!」
「そうなの?僕は相庭くんから、城戸くんを一緒に局員に付けてくれるって聞いてたんだけど…」
「『付ける』って…。 俺はおまけかよ!?」
「ぼんやりとした僕と違って、城戸くんなら厳しく激も飛ばすだろうし…。何より年下でも偏見なく評価する。相庭くんは城戸くんを高く買ってるよ!」
「もしかしたら、俺も古賀同様に相庭にまんまとしてやられったて事なのか……?」
「…うん。 もしかしたら、僕もかな……。 城戸くんは相庭くんが嫌い? 僕はすごく感謝してるんだ。…それに、城戸くんが局員として一緒に居てくれることが心強くて嬉しいんだけどな……」
「嫌いって訳ではないけど…、森が相庭を褒めすぎなのが…すっげぇ気にいらねぇ~…」
「城戸くん。子供みたいだね…」
「くっそぉ!相庭の野郎……」
「一緒に古賀くんを支えていこう。育てていこうよ。ねっ、城戸くん!」
森さんが満面の笑みで、城戸さんの顔を覗き 込んでいる。
城戸さんは釈然としない様子で小さくため 息を吐いた。
そして、吹っ切るように声を上げる。
「わかったよ!立派に育ててやろうじゃねぇかっ!! 俺たちの”Jr.”をよ~」
「Jr.…?」
森さんがキョトンとして聞き返す。
「子育てと言ったら”Jr.”だろうがっ!」
森さんが「ブッ」っと吹き出し、お腹を抱えて笑いだした。
「笑いすぎだ! バカ!!」
「ごっ、ごめん……」
ヒーヒーと笑いを何とか押さえ込み、森さんは背を向けてしまった城戸さんの前に回り込む。
そして、何か城戸さんの耳元で囁いた。
赤い顔をした城戸さんがさらに茹でだこみたいに真っ赤になるのを見て、森さんが再び噴き出した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
48 / 576