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悩める子羊32
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「そう言えば…ポット横のクッキー缶の中に、君たちが留守していた間のお菓子がストックされてるよ」
「え?」
櫻木さんは相変わらず感情が読み取れない声で、書類から目を離さず…。
「知ってるだろ?相庭が毎日毎日、何処かしらからお菓子を調達して来るの。君たちが居なかった時の分を相庭があそこにキープしてる。 仕事もそれくらいマメにしてくれたらいいのにさ…」 って。
ごもっともな意見に、思わずその場に居る全員が大きく頷く。
これには俺も、ただただ苦笑い。
周防さんの言葉を受け、城戸さんがクッキー缶をソファーの所まで持って来る。
コーヒーを配り終え、自分達の分のカップをお盆に乗せて、俺もソファーセットに腰を下ろした。
缶のふたを開けると、個包装のクッキーや煎餅がぎっしりと入っている。
「すごい量だね。本当に毎日調達して来るん
だ…」
「なんだ、これ。1つ1つに名前まで書いてあるぜ!」
「マジっすか!」
確かに、マジックでそれぞれに名前が書かれている。
「高良のバカ!ガキんチョかっての…」
俺の言葉に、みんながクスクスと反応する 。
「ナ~ニ言ってんだよ! 食い物の恨みは恐ろしいんだぞ!!」
いつから居たのか、入り口に高良が立っていた。
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