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子羊の決断4
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「オーイ! 書記チーム集合!!」
突然、高良が召集を掛けた。
「行こう!」
森さんに即されて、舞台袖へ向かう。
役員と談笑していた城戸さんが小走りで駈け寄って来る。
高良はそれぞれの顔をぐるりと見やり、俺たちが集まったことを確認すると、ニヤリと笑った。
イヤな予感がする……。
「お前らさ~。 生徒総会の内部資料を勝手に持ち出したぺナルティあるからなっ!」
「は…? ナニ…それ……」
ペナルティ? なんで!?
「内部資料は持ち出し禁止。常識だ! 森は知っていて佐久也のこと見逃したんだから、覚悟の上だよな?」
「そうなんですか!?」
俺の驚きの視線に、森さんが苦笑いを返した。
「うん…まぁ。 でも、事が事だっただけに……。 相庭くんも目をつぶってくれていたのかと…思ったんだけど……」
「いやぁ~…俺、ちっとも知らなかったな~。 総会資料がゴッソリ行方不明だったなんてぇ~」
森さんのオズオズとした意見に、シレ~っと返す高良に…
『そんなワケ、ナイだろっっ!!!』と三人はそれぞれ心の中でツッコミを入れた。
「すいませ~ん。 相庭会長! ちょっといいですか~?」
放送部員が遠くから高良を呼ぶ。
昼休み終了のチャイムが鳴った。
そのうち、全校生徒が体育館に集合して来るだろう。
総会準備もギリギリまで着々と整えられている。
「おぅ!」
高良が背を向けてそちらに向かおうとして… ふと立ち止まり、思い立ったように俺の前まで戻って来た。
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