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子羊の決断9
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「もしかして…高良のイジワル……?」
「おいおい、古賀にとって相庭はそんなに悪者扱いなのか…。ちょっと気の毒だな……」
周防さんが会話に加わり、俺の呟きに突っ込みを入れる。
「多分それは…書記局にチームワークを築かせるためだろう…。って、言っもこれは俺の見解。なんせ『書記チームの仕事以外は認めない!』の一点張りでさ……。どうなる事かと思ったけど……」
「すいません…。ご心配おかけしました。でも、あの”ちゃらんぽらん”な高良がホントにそんなコトまで考えてますかね…?」
「それはどうかな…。 相庭のことは、幼なじみの古賀くんが一番よく解っているんじゃないのかな?」
周防さんは指でメガネを押し上げながら、意味ありげな笑みを向ける。
………はい。
解ってます。
高良はムチャクチャだけど、ちゃんと計算してるってコト……。
そのお陰で、いつも俺は苦労させられるのだ。
「全校生徒揃いましたけど、始めますか?」
放送部員が待機する生徒会役員に声を掛け る。
「ちょっと待ってくれ! 役員全員集合~。そして注目~!」
高良が大きく手を振り上げ、みんなの視線を 集める。
「生徒会役員から各クラス委員まで、全員が 揃うことは滅多にない。いい機会だから、この際言っておきたいことがある。俺は『誰かが代わりに』という仕事は認めない! 役員それぞれ責任持って…自分の代わりが居るとは思わないでくれ。途中降板は絶対に認めない!―――ってコトで! 古賀佐久也!! お前の辞退は却下。――――――以上!!!」
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