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**『好き』の重さ**高良side 5
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「水のように牛乳を飲み、飯のようにヨーグルトを食べ、チョコのようにチーズを食えっ!」
などと、偉そうに言うけど…実は俺も乳製品は得意じゃない。
「俺、チョコ好きじゃないもんっ!」
ああ言いえば、こう言う…。
佐久也は、俺限定で素直じゃない。
この佐久也との他愛ない言葉のキャッチボールが心地よくて、とても好きだ。
「バカタレ! 例えだよ。佐久ちゃんはカルシウム不足!」
「もぅ高良、うるさいよ! ちょっと黙ってて下さる~。 メシがマズくなるからっ!」
プイっと、すねて横を向く。
「おやぁ~逆切れですか? ほ~ら、そういうところもカルシウム不足! まぁ~、逆ギレてる佐久ちゃんも可愛くて好きだけど…」
「“可愛い”とか言うな、嬉しくない! 高良の“好き”もキモいっ!」
周防がクスリと笑う。
「古賀って、一人っ子だろ? そんな感じ全然しないよな」
「こいつ、末っ子って感じだろ?」
周防は「うんうん」と頷く。
「よく言われます。生まれた時から高良ん家の姉弟といつも一緒だったから…」
佐久也は頭を掻く。
「幼馴染って……。 家が隣だったっけ?」
「そうなんですよ。 高良なんか、ほとんどウチに住んでましたから。 もぅ毎日ウザくて…ウザくて……」
心底迷惑そうに、大げさにため息を吐く。
「こいつさ~姉貴のお気に入りでさ~」
そう、オレ達姉弟のお気に入り。
いつも、姉貴と佐久也を取り合ってた。
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