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ヒマワリ 3
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「佐久ちゃ~ん。 遅かったな…」
手をあげて、ひらひらと振る。
「高良、このクソ暑いのにそんな所でナニやってんだよ?」
まだ芝生に寝転がったままの俺に、リビングの窓から顔を突き出して言う。
「ん~~~~。 佐久ちゃんこそ、炎天下の買い物暑かっただろ?」
俺も、暑かった!
自己満足の一心同体ごっこ。
「えっ? 暑かったけど、チャリだったからすぐだし。 クラスのヤツとコンビニでバッタリ会ってさ~。 話し込んじゃって、すっかり涼んだ」
な~にぃ~~~。
暑かったのは、俺だけかいっ!
あ~~~~。
もぅ、な~んか…だりぃ~…。
脱力……動けん。
「高良ぁ。 こっちおいでよ。 ちゃんと、高良の好きな『ブラックマウンテン』も買ってきたよ~」
呼び掛けに応じない俺の所まで、アイスをくわえた佐久也がやって来る。
そして、上から覗き込む。
「ナニやってんの?」
言って、屈み込み俺のほっぺたを軽く叩く。
佐久也の手は、ヒンヤリとして気持ちがよかった。
「これ、食う?」
見下ろした体勢で、自分が食べていたイチゴミルクのかき氷アイスを俺の口に入れる。
甘い……。
出来れば、スッキリ系が食いたい。
「ちょっと、高良…。 起きなよ。 アイス溶けちゃうだろ!」
俺が、ボソリと呟く。
「えっ? ナニ? 今、なんて言った?」
聞き取れなかった佐久也が、跪き俺の顔に耳を近づける。
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