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サクラ、サケ!! 1
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【佐久也、高校受験の朝】
*高良side*
*****
今日は聖藍学園高等科の入学試験日である。
受験会場の準備や片付けの為、昨日から3日間学校は休みとなり、聖藍の生徒である俺は寮から帰省中である。
本来なら、受験の手伝いに借り出される生徒会役員の立場でありながら、それよりもどうしても優先的な用事が有るという理由で免除してもらった。
そして今朝、ここに居る。
「行ってきま~す…」
ちっとも元気のない声と共に、佐久也が門を出て来た。
ここは、幼馴染の佐久也の家の前。
俺に気付く事無く、何やら手元に視線を落とし、大きく白い息を吐いた。
その手には受験票が握られている。
きっと、緊張しているのだ。
「よぅ、受験生」
駅方向へ歩き出した佐久也は、俺の声に振り向きもしない。
「何だよ、何しに来たんだよ!」
不機嫌丸出し。
これ以上、機嫌を損ねないように気を付けよ~。
立ち止まる気配もないので、仕方なく横に並び歩き出す。
そして、伸びをしながら言った。
「後輩候補を激励しになっ!」
その瞬間、突然佐久也が声を荒げた。
「よく言うよ!母さん焚きつけて、高良と同じ高校受けるように仕向けたくせに!!」
ハイ、失敗!
でも、その事がどうしたと言うのだ。
緊張のあまり気が立っているのか?
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