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サクラ、サケ!! 4
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「…………」
「佐久也にそんな度胸がない事ぐらいは、俺様が一番よく知っている」
佐久也からの反論は無い。
黙っているからには、これまた図星のようだ。
なんてったって、素直なまじめ人間だから…解りやすい。
「…………」
黙り込んじゃって、これはかな~り緊張しているみたいだな…。
少し、おちょくってやっておこうかなぁ。
「あ、もしかして自信がないんだ! 聖藍は狭き門だしな~。落ちちゃいそうか? ああ、そうか! スベッた時のための言い訳かぁ~」
「おっまえな~。受験生を前に『落ちる・スベる』は禁句だろうが!」
おっと、失言。
でも、そ知らぬ顔で続ける。
「ほんっと、佐久ちゃんは小心者だね~。 まぁそんな可愛いところも好きだけど、なっ?」
「…っさいなぁ、ごちゃごちゃごちゃごちゃ ! 高良でも受かったんだぞ。俺だって受かってや るさ、絶対受かっちゃる!」
あまりに単純な反応に、思わず顔が緩む。
素直で単純なところがとても可愛い。
「よぉうし! 絶対受かれよ。 落ちたら俺様が、一生笑ってやるからな」
「いちいち“俺”に“様”付けんな!お前はジャ○ アンかッ」
こういう、どうでもいいところに突っかかってくるところなども、愛おしい。
「へぃへぃ」
これでいくらか、緊張も解けただろう。
「これ、やるわ。 まぁ、佐久ちゃんなら大丈夫だよ!」
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