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サンタに願いを☆ 4
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支払いを済ませ、雑誌コーナーでマンガの立ち読みを始めている高良の元へ向かう。
「高良…なんか知らんけど、こーなった」
大きなコンビニ袋2つを両手に下げる俺を見て、高良があきれ顔で苦笑い。
「『知らんけど』じゃなくって、あきらかに買い過ぎだよ。食いしん坊め!」
「あ、やっぱりぃ?」
笑いながら、コンビニ袋を一つかっさらって、高良が先を行く。
しばらく歩いていると、高良がポケットから、むき出しのシャープペンを差し出した。
「なに?」
「やるよ。これも、クリスマスプレゼント」
赤と緑のクリスマスカラーのシャープペン。
ノックする頭のところに、サンタとトナカイが付いている。
けど。
「ビミョーだな…」
「ビミョーだろ……」
目がちょっと離れすぎているサンタと、鼻の形が明らかにイビツなトナカイ。
「……ビミョーじゃないよ!ヘンだよ」
「だろ?一番ヘンなの選んできた」
「ぶっ…」
フツーは少しでも良い物を選ぶのに、わざわざヘンなのを選んでくるところが、さすが高良だ。
「そんなの半額以下じゃなきゃ、誰も買わねぇよな?」
「へ~…半額以下だったんだ。それを俺にくれるんだぁ…ふぅ~ん……」
クリスマス関連商品は、売り切ってしまうためにお店側も必死の値下げ販売だ。
俺のジトーっとした視線に、高良はヘラリと笑って返す。
「まぁまぁ、これを使って、しっかり受験勉強してくれたまえ!」
「…これ、家専用だね」
「そうだな。クリスマス、もう終わるし」
「来年のクリスマスシーズンに学校持ってったら『カッワイイ~!』とかって、女子にもてるかな…」
「いやっ!かわいくね~し」
「じゃぁ『変なの~見せてぇ』って、話し弾んじゃったりするかな?」
「弾まねぇだろ…。ってか、佐久ちゃん、来年俺と同じ男子校で女子いねぇし!」
「うへぇ~、つまんねぇ……」
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