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サンタに願いを☆ 7
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ダイニングのテーブルには、母さんと遥ネェが腕をふるったご馳走がズラリと並べられている。
唐揚げをひとつ摘んで口に放り込む。
「こらっ、佐久ちゃん! ダメでしょ」
「はーい!」
注意されるけど、遥ネェは俺に甘いから軽くスルー。
俺は、口をモゴモゴしながら、高良をリビングの窓際に飾ってあるクリスマスツリーの所に引っ張って行く。
「はい、これ。高良の分だから飾ってね」
キラキラ光る赤色と銀色のミラーボールとトナカイ、そして小さな赤ちゃんの足サイズの赤い長靴。
クリスマスツリーのオーナメント。
我が家の特大クリスマスツリーを飾り付けるのは子供の仕事と決められているのだけれど、今年は高良が学校の寮に入ってしまっているから、さすがに一緒にってわけにはいかなかった。
だから、ちょっとだけでも飾り付けて貰いたくて、残しておいたのだ。
「やっぱ、この長靴は俺が飾んないとな」
高良が長靴のオーナメントをつまみ上げ、ツリーの枝に釣り下げる。
「そうだね…」
「今年もサンタさん来てくれるかなぁ~」
言いながら、意味あり気に俺へと視線を向ける。
「それは、どうでしょう? 高良くんがいい子だったら来るんじゃね?」
「じゃぁ、大丈夫だな」
「…あやしい……。さて、お腹空いたからなにか食ぁべよっと」
「何でだよ!って、人の話は最後まで聞けよ…」
高良を置き去りに、さっさとダイニングのテーブルに着く。
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