アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
サンタに願いを☆ 8
-
クラッカーの上にクリームチーズや生ハムを乗せたオードブルを摘んで口に運ぶ。
「どぅ、美味しい?」
「うん。遥ネェ、すぐにでもお嫁に行けるね」
「もぅ!ヤダ、佐久ちゃんってば!!」
言って、遥ネェがバンバン叩く背中が痛い。
いや…その凶暴さをちょっとは直さないと無理かも……。
でも、そんなことを口にしようものなら、この何十倍もヒドイ仕打ちを受けるので、そんな言葉は飲み込んでおく。
「ねぇねぇ、みんなも食べようよ!佐久ちゃんが全部食べちゃうよ」
「佐久ちゃんの食いしん坊ぶりならありうるな…」
いやいや……。
テーブルいっぱいのこの料理、一人じゃ絶対無理だから……。
ちょっと、相庭姉弟。
俺、どんだけ食うと思ってるの!?
「「「「メリークリスマス!」」」」
シャンパングラスで乾杯をして、それぞれが料理をつまむ。
高良は父さんと話をしながら、乾杯の後もシャンパンに付き合っている。
母さんと遥ネェは、いつものように遥ネェの恋バナで盛り上がる。
ガールズトークってやつ。
俺は飲み物をさっさとジュースに切り替えて、食べる方に専念しつつ両方の話しに参加する。
去年までは、毎日の夕食が当たり前にこんな風景だったのに…。
来年は、高良だけじゃなく俺まで寮に入ると、ここはすごく寂しくなるだろう。
そう思うと、高良と同じ所を目指したいのに、その思いが揺らぎそうになる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
33 / 66