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サンタに願いを☆ 13
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高良は、中学の時から常に彼女が居た。
去年までは俺たち家族とのクリスマス会を優先してくれていたけれど、今年はもしかしたらクリスマスは向こうで彼女が出来て、過ごして帰省するのではないかと思ったりもしていた。
だから、終業式を終えたら帰省すると連絡があった時には本当に嬉しかった。
…あと、何回高良とクリスマスを一緒に過ごし、こうやって同じ寝床に潜り込んだり出来るだろう。
そのうち、高良に彼女が出来て…俺にだって彼女が出来る。
もしかしたら、来年には…もう……。
俺は、小さく頭を振る。
余計なコトを考えるのは、止めよう。
せっかく今、一緒の時間を過ごせるのだから。
もしも本当にサンタが居るのなら「『ずっと』とは言わないから、少しでも長く一緒に過ごせる時間を下さい」って、お願いしたい。
「……って、ダメか。 サンタクロースはプレゼントを持って来てくれるだけで、願い事は叶えてくれないんだったけ?」
高良の顔を見上げる。
もちろん、俺の呟きに答える声はない。
なんだよ、一人で幸せそうな顔して熟睡しちゃってさ!
俺は、高良の胸に耳を押し当てる。
少し早く、力強く打つ鼓動を感じながら、俺も徐々に深い眠りの中へと落ちていった。
『サンタに願いを☆』END
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