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*日 常* 4
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「別に気を遣ってるわけじゃない。 一人で運ぶのが大変だと解っていることを知っていて、知らん顔が出来ない性分なんだ。それだけだ」
「なんだそれ…」
「俺が伝言受けたんだから、最後まで責任持つのが本当だろう」
変な奴。
「上杉の責任は、俺に伝えるまでじゃないか?」
「ん~~~、いちいち説明すんのも面倒くせぇや。 用務室から台車借りて来てるからチャッチと済まそうぜ」
思わず噴出す。
なんだよ、コイツ。
最初から、やる気満々じゃん。
「お前、おもろいな~」
「普通だろ。まぁ、これで俺と友達になりたくなったか?」
唐突なお誘いだ。
何を考えているのかさっぱり解らん。
「ははは。 噂、聞いてるんだろ? 俺の機嫌損ねたら黒服の奴らに海の底に沈められるんだぞ」
どんどん付け加えられた尾ヒレだ。
「それは嫌だな。 でもまぁ、噂なんてどこまでが本当かわかりゃしねえしな」
「そうだな・・・。でも、“火の無い所に噂はたたぬ”とも言うぞ」
「それ、“煙”だろ・・・“噂”じゃなくて“けむり”!」
「あれ、そうだっけ?」
「お前、まさかの裏口入学じゃないだろうな」
言いながら、可笑しそうに笑っている。
「まいったな…組長の息子が金積んで裏口入学だって…また変な噂が増えちゃうよ」
司もヘラリと笑って返す。
「そこまで言ってねーよ! で、噂はどこまで本当なんだ?」
「なんだよ、知りたいのかよ?」
「まぁ、沈められるのはゴメンだしなぁ…。俺の家は、親父の1代成り金だ。 地上げやらなんやらやってるし、ヤクザと大して変わらん。 ヤクザの友達も将来役に立つかもしれないし?」
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