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「別に意固地になんかなってねーよ。そんなに好きじゃないなら、もういいかなって思っただけだ」
「とか言いながら、もう抱いたの?」
「いや、抱いてねー」
「珍しい‼︎」
こんなに手が早いのにと、女が笑うと、瀧澤は嫌そうに溜息を吐いた。
「別に抱く気がもうなくなっただけだ。初めてじゃなかったらしいし」
「……はぁ⁉︎」
瀧澤の発言に女が素っ頓狂な声を上げた。
「初めてじゃない?そんなの礼君、気にしてんの⁉︎」
セフレを何十人と持つ人間がなんておこがましい事を言うんだと女が声を荒げた。
それに対し、瀧澤は右手をプラプラ左右へ振って否定した。
「んなの気にしねーよ。ただ、ぜってぇ経験ないと思ってたから」
処女だろうとなかろうとぶっちゃけ問題はない。ないのだが、由良に対してはどうやらあったようで、お手付きがいたと思ったら冷めてしまったのだ。
「はぁ〜……。よっぽど熱入れてたのね。そんなにショックだったんだ」
やっと理由が分かったと女はニヤニヤ笑って瀧澤の頭をよしよしと撫でた。
「自分が初めてじゃないから悔しかったんでしょ。でも、そんなことで拗ねてたら他の子に持ってかれるわよ?いいの?他の子とこんな事させて」
まだまだ青いわねと、女は瀧澤を押し倒し、腰へと跨った。
その瞬間、瀧澤の脳裏に昨日の乱れた由良の姿が過った。
次にその乱れた姿を他の人間が見る事を想像したら、頭の中が真っ赤になり、怒りで埋め尽くされてしまった。
「ふざけんな!他の奴が触れられる訳ねーだろっ!」
「きゃっ!」
自分の上に跨っていた女を片腕で跳ね除けると、瀧澤はベッドの上から降り、服を着始める。
女はこんな風に激昂する瀧澤を初めて見て驚くも、楽しそうに笑って告げた。
「なによ〜、ちゃんと好きなんじゃない。だったら頑張りなさいよね!」
手早く着替えて部屋を出ていこうとする瀧澤の背中へセフレとしての激励を送ったものの、伝わったのか伝わらなかったのか、瀧澤はそのまま部屋を出ていった。
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