アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
名前 22
-
「じゃあ僕はもう帰るよ。長居してもチビちゃんを怖がらせるだけだし」
「そうしろ、二度と来んな」
「はいはい。今度はチビちゃんの体調が良くなった時に来るよ」
ヒラヒラと手を振りながら妖艶に微笑んで出ていく。
扉が閉まりきったのを見届けてから寝室へ戻った。
そいつは俺の言いつけ通り、キッチリ布団に潜り目を閉じている。
俺が近づくと、ゆっくり瞼を開いて視線をこちらに向けた。
何度か俺の後ろを見たのは、おそらくまだ志樹がいることを警戒しているからだろう。
「志樹ならもう帰ったぞ」
何を考えているのか全く分からない目をじっと俺に向けたまま1ミリも動かない。
何か言いたいことがあるのか、ただただ何も考えていないのか。
「そういえばお前、さっきなんで寝室から出てきたんだ?何かあったか」
返答を考えているのか少し間を空け、ゆっくり首を振った。
「あっそ」
「……………」
志樹も帰ったし買い物に行くか。
とりあえずはこいつ用の衣服と今日の飯の材料があればいいだろう。
冷蔵庫の中身を確認しに行き、今日の昼飯と夕飯のメニューを考えながら財布とスマホをポケットにさした。
もう薄着でもそこまで寒くないから上着は置いていこう。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
41 / 256