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誕生日 13
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数十分ほど車に揺られて人通りの少ない道に出る。
どこに行くの?
俺を連れてきたのはどうして?
捨てるため?
もう要らなくなった?
ここはどこ?
どこまで行くの?
頭の中で自分の声が響きあってうるさい。
だんだん空が赤くなって、周囲に木々が多くなる。
少しひらけたところまで行き、車が止まった。
こんな人気のない山に来る理由なんて、1つしか思い当たらない。
イカリさんが俺の方に体を向けたのを視界の端でとらえ、心臓が嫌な音を立てる。
「酔ったか?顔色悪いぞ」
「………………」
ふるふると力なく首を振った。
イカリさんは外を見ながら、もう少しだな、と呟く。
「…………?」
もう少しってなに………。
イカリさんと一緒に居られる時間があと少しってこと………?
急にこの場から逃げ出してしまいたいような衝動に駆られて、薄暗くなっていく空に焦りと諦めが混ざりあっていった。
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