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こくはく。
イカリさんが俺を好き?
……………違う。
「………イカリさんは……俺がきらい」
「好きだっつってんだろ」
「イカリさんの目、おれが………嫌いって言ってる。おれ見たら、イライラ、してる……………………すきちがう」
自分で言いながら、何故か胸が痛んだ気がした。
イカリさんは何も言わず、少し腕の力を強くした。
隙間なく密着してお互いの体温を感じる。
イカリさんの心音を聞いていると気持ちが落ち着く。
「……お前を真代と重ねてたのは悪かったよ、ごめん。
シロにイラついてたんじゃない。お前を通して真代を見てしまう自分に嫌気がさしてたんだ。
当たって悪かった………完全に八つ当たりだ」
俺がシロを好きな気持ちは嘘じゃねえ、と訴えるような声で告げられた。
謝罪なんて今までされる事がなかったから、こういう時何をするべきかわからなくて不安になる。
どうしてイカリさんが謝るの。
イカリさん、何も悪いことしてないのに。
「俺の事は信じられねぇか?」
頭を振って否定する。イカリさんの胸に額を擦り付けるような形になった。
信じる。イカリさんの言葉が嘘だったことなんてない。
イカリさんが俺を好きなのも、きっと本当なんだと思う。
でも、
「……………おれは……何を返したら、いい……」
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