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距離 17
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〔シロside〕
「……………っ、は……ッ」
「喘ぎ方も知らねぇのかお前。表情も変えないし声も出さない。これじゃドールの方がまだマシだな。金ばっかり食いやがって。少しは役に立てよ。人形以下だぞ、お前」
「………は、ぁ……は」
「おい何寝ようとしてんだ、まだ終わってないぞ。おら、もっと腰振れ」
体は苦しいはずだった。
息が続かなくて、
掴まれた髪を引っ張られて、
永遠にも思える強制的な射精を繰り返して。
でも、何も感じない。
感じているはずなんだけど、それが何かわからない。
視界も思考も全部がボヤけて、分厚いフィルムの向こう側にある世界を見ているみたいだ。
フィルムの内側で膝を抱えて、外側の世界に触れないように。
ここに居ると、何も無い。
ほら、真っ暗で何も見えないし、何も聞こえない。
誰も、ここには入ってこられない。
パキ、
パキ、
フィルムにヒビが入る。
1度入ったヒビは止まることなく大きくなって、色んなものが流れ込む。
外側にいる誰かが手を振り上げたのが見えた。
あ、殴るんだ。
拳が顔に勢いよく降ってきて、思わず目をつぶった。
パリン!!
想像していた痛みの代わりに、温もりが頬を包む。
フィルムの内側の俺に触れる手。
あ………この手、知ってる。おれ、もうわかる。
大丈夫。この手は………この人は、もう大丈夫。
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