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別れ 3
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俺が怖がらないようにマシロさんを一定の距離から近づけないでくれているイズナさんも、
今まで味わったことの無い居づらさを感じて混乱する俺を見て楽しんでいるみたいだった。
い、イカリさん………。
マシロさんに至っては女の子みたいにキャッキャとはしゃいでいて更に混乱する。
なんて答えるのが正解?おれ、何したらいいの……?
しばらく2人に質問攻めにあっていると、イカリさんが帰ってきて、マシロさんとイズナさんはしっかり怒られていた。
その間俺は、怒られている2人の後ろでマシロさんの言葉を思い出していた。
”お兄さんにとってキミは邪魔なお荷物でしかないんだよ”
そうなのかな。
そうだとしたら、邪魔なお荷物はどうなるの?
捨てられるのかな。
でも、イカリさん、俺のそばにいたいって言った。
あの日くれた言葉は嘘じゃないよね?
俺、信じていいんだよね………?
たまに、誕生日のホタルとか、イカリさんの告白とか、全部全部俺が見た夢で、妄想なんじゃないかなって思う。
俺が貰うには贅沢すぎるものばかりで。
どこまで本当なのか分からなくなる。
”ひなたくんが特別だからじゃないよ”
”ただの同情だよ”
ちがう。
ねえ、ちがうって言って、イカリさん。
”自分で生きようとしたことある?”
生きようとするって、どうやるの。
”彼を自由にしてあげて”
俺は、イカリさんの自由を奪ってる………?
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