アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
別れ 7
-
「からい?」
「口の中が痛くなったりヒリヒリしたりしねぇかって事」
どうして食べているだけなのに痛くなるんだろう。
口の中が痛くなるのが「辛い」なのかな。
「からい、ない……」
「意外と辛いの食えるんだな。勝手に食えないんだと思ってたわ」
「顔以外にも似てるところあったんだねぇ。舌の構造が一緒なんじゃない?2人とも」
「なんか嬉しくな〜い」
「シロの場合は好き嫌いが無いだけかも知れねぇがな」
イズナさんは自分の唐辛子をマシロさんのお皿に移していて、マシロさんは鍋に唐辛子を追加しようとしていて、イカリさんがそれを止めていて。
こんなに人に囲まれて賑やかな食事は初めてだった。
時間があっという間に過ぎていく。
時間の進みを早く感じるなんて不思議だ。
あと少しだけこの時間が続けばいいと、そう思って目を閉じた。
ああ………フィルムの外側は、こんなに人の声が大きかったんだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
149 / 256