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別れ 8
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翌朝、熱が出た。
動けないわけでもないし、意識だってハッキリしてる。
俺にとって熱というのは吐いたり倒れたりするものというイメージがあるから、少しぼんやりして咳が出るだけでベットに押し込められるなんて変な感じだ。
この位の熱ならよくある事なのに、イカリさんは「38度以上あるのは普通じゃねぇから大人しくしてろ」と言う。
普通は何度なのかな。
「うわ、なになに、ひなたくんお熱?僕がチューして治してあげよっか」
「真に受けるから余計な事言うんじゃねぇ」
「あれ、お兄さんどっか行くの?」
「薬が切れてるから取りに行く」
「ふーん、じゃあ僕はしきさんの所にでも遊びに行こっかな〜。伝染されちゃうのヤだし」
そう言うなり、パタパタ出て行ったマシロさん。
イカリさんもその後に続く。
出来るだけ長くそばに居たくて、ベットから抜け出し玄関まで見送った。
「今日は流石に連れてかねぇぞ。すぐ帰るからここで待ってろ」
「ん」
俺、普通に動けるのにな。
素直に頷くと、行ってくる、と頭を撫でられた。
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