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帰る場所 6☆
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「あれからもう……10年?時が経つのは早いね。少しは教えた事、出来るようになったのかな?」
「……………」
濡れている肌に指が触れ、イカリさんとは全然違うそれが行為の始まりを告げる。
されるがままに受け入れていると、唐突に親指でグッと喉を潰される。
「ッ……!ァ”、っ」
「相変わらずボーっとしている子だね。やる時は何をしろって教えたか覚えていないのかい?」
痛みと息苦しさで声も出ない。
パッと手を離されて思わず咳き込んだ。
この人に、教えられたこと………。
相手を気持ちよくさせること、
声に出して喘ぐこと、
許可を貰うまで勝手にイかないこと。
男の人とのやり方は全部この人に教えこまれた。
ハラセさんのベルトに手を伸ばして、それを取り出すと、今までやってきたように口に含んだ。
「そうそう、ちゃんとできるじゃないか」
何も考えず、ただ体が覚えている動きを続ける。
そういえば、イカリさんにはしたことなかったな、なんて今更考えたってもう遅いのに。
クチュクチュ響く音や口の中に広がる苦味を感じる度、イカリさんが撫でてくれた手のひらの温度を思い出す。
「上手だね、もういいよ」
そう言われ口を離すと、顔の前に2本の棒状のものを出された。
「どっちがいいか選ばせてあげよう。こっちは昔君が1番好きだったやつだよ。こっちは最近買ったばかりの新作なんだ、君に最初に使わせてあげる」
選ぶ……?
形は違っても俺には全く同じものに見える。
何も答えず黙っていると、ハラセさんは笑ったままパンッと俺の頬を叩いた。
急に与えられた衝撃に、体に力を入れることもなくそのまま床に倒れる。どこかを噛んでしまったのか、ほのかに鉄の味がした。
「そんなところも昔のままなのか、残念だね」
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