アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
*
-
「裕一?」
「もう、嫌われたと思うし」
瞼を伏せて小さな声で呟けば、何かを悟ったのか、俊介が息を吐いた。
「……そうか。断ったのか」
殺意を滾らせていた瞳から、恐ろしい色が消えた。
ホッとした口調が気になったけど、今は俊介を止める事が出来たのが素直に嬉しい。
安心した気持ちを伝えようと、俊介に笑いかけようとして。
「で? 告ってきたの、男だよね。俊介よりかっこよかった?」
この空気が心底楽しくてしょうがない、とでも言いたげな問いかけ。
愛らしい笑みを浮かべた君広とは正反対に、俊介の据わった瞳が戻ってくる。
いつもの俊介に戻したばっかりだったのに。俺の苦労をコノヤロウ。
「どうなんだ、裕一」
「え、それは」
「吐け! 素直に吐けッ」
さっきよりも凶暴さが増した俊介に迫られて、恐怖で瞳が潤んできた。
隣でニコニコと笑い続ける君広を、無性にぶん殴りたい。
俺の不幸を喜びやがって……っ!
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
5 / 7