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「それじゃ行ってくるね」
そう告げて、俺を置いて慧都は大学へ行ってしまった。
寝室に戻ってもスマホはないし、身体も痛いし本当にすることもなく、ベッドに横になって時間が過ぎていくのをただぼーっとして過ごした。
何時に帰ってくるんだろう…
当然、俺は慧都の講義の時間まで把握していない。
そういえば慧都は家を出て行く時、ここには入るなとか、あれには触るなとか、そういうことを言わなかった。
つまり俺が慧都がいないこの時間で、何をしても問題はないということ。
今まで慧都の家には何度か来たことがあるが、泊まったことは無かったし、ダイニング以外に入ったことが無かった。
廊下に出て昨日のあの部屋に向かう。
鍵は変わらず開いていて、中に入る。
「……っ!」
明るくなった瞬間目に映った光景に絶句。
昨日は突然のことで動揺もしていたし、正面ばかり見ていて気づかなかった。
部屋中に貼られていた俺の写真。
“ 異常 ”
この言葉が合う部屋だ。
そして気持ち悪さが込み上げてくる。
壁側に近づくと、いくつも貼られたその写真の中には俺と慧都が出会う前の物まである。
こんなのどうやって…
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