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Side伊織
不意に現れた先生に助けられ正門へ向かう途中に頭を撫でられた。
柊たちによくやられるそれとはちょっと違った
落ち着くような、でも少し心臓がキュッてなる
なんだったんだろうか
途中迎えにきてくれた傑が無表情なのに珍しく少し感情のこもった声で先生に話しかけてた時は驚いた
先生のこと苦手な部類に入る人だったのかな
いつも冷静沈着で俺でもなに考えてるか分からないから余計そう思う
「伊織様無粋な方に絡まれたとお聞きしましたがお怪我はございませんでしたか?」
淡々と車内で傑がミラー越しに話しかけてくる
「うん、大丈夫だったよ」
同じようにさらりと返す。特に何かされたわけでもないし大袈裟にすることもないからね
「そうですか…今日は奥様がフランスからお戻りになりました。
書斎までいらっしゃるよう仰せつかりました。」
「、、わかった」
つい5日前旅立ったばかりなのにもう帰ってくるのか…
パーティー参加や向こうにある別荘に泊まると豪華な服を身に纏い出て行ったのに。
今日はなんのようなのかな…
これからおこることを想像したくなくて流れていく街並みを見ながら静かに目を閉じた。
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