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* Scent.1 *
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莫大なリターンが約束される土地はとりわけ倍率も高く、メディアや投資家はその動向に注目していた。
瑛智の指すプロジェクトとは、大学病院の敷地内への宿泊施設の建設だ。
患者の家族が寛げるような場所を提供するとともに、患者の入院期間を短縮してベッド数を確保する。
瑛智のプロジェクトに仁居は賛同していたが、それでも確実に勝ち取れる訳ではない。
仁居が複数人の男のオメガを愛人にしていると聞きつけた瑛智は、迷うことなく立花を差し向けた。
「はぁ……っ。あっ、ああ、ん」
「堪え性のない。少し可愛がっただけでこれだ」
薄く、量も少ない精がグレーブルーの大理石の床にぱたぱたと散らばる。
微弱な前だけの刺激で、治まりかけていた熱は再び疼き始め、後ろが切なそうに蜜を垂らしながらひくつく。
「仕様がない子だね。4人では足りなかったか?」
夜通し抱かれ続けていたから、抵抗する気など今さら起きなかった。
入れてください、と立花が懇願すると、瑛智は微笑を溢した。
立花が中学に進学して間もなく、初めての発情期がやってきてなし崩しに瑛智に抱かれたのだ。
遡ってくる熱に心では絶望するも、身体は嬉しげに同じ血潮の硬直を飲み込んでいる。
誰も訪れることのないホテルの一室で、立花は甘い嬌声を響かせていた。
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