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* Scent.6 *
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……────。
──出したい……中を、熱くてどろどろになっている中を、突いて掻き回して……擦って欲しい。
その願いはどれも叶わない。
一糸纏わぬ白い裸体が黒い檻の中に転がっている。
背中の後ろで両手首を1つの手枷で縛られた立花は、終わりの見えない疼きに堪えていた。
鉄製の檻は余るほどの熱を蓄えている身体から、温度を奪ってくれる。
自由のきかない身体を少しずつ動かしながら、冷たいそれに触れていた。
気休め程にもならないが、そうでもしていないと辛くて、自身を見下げている男に縋ってしまいそうになる。
「どうだ、立花。身体に入れた薬は今さら取り出せないが、楽になることは出来るよ」
「あぁ……う、あ、あ……っ」
身悶えている立花に、甘い囁きが降ってくる。
直接触れずとも、言葉だけで瑛智は立花の思考を支配する。
外の光も空気も、一切通さない厚い壁に囲まれた部屋で、自分がどのくらいこうしているのか、分からなくなっていた。
背中や足に触れている冷たい感触に多少救われてはいたが、投与された薬によって理性と肉欲を火炙りにされている意識の中では、焼け石に水だった。
──これ以上、あなたを裏切りたくない……。
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